鉢色と花をコーディネートした5種の寄せ植え

今回はパープルピンクのポットマム‘ダンテ’パープルを主役に、9号相当のピンクのブリキ鉢(鉢穴あり)に寄せ植えを作ります。鉢と花色をコーディネートすると、全体的な統一感が生まれやすく、完成度が高まります。ブリキの鉢は軽量で移動しやすいのも魅力。
苗の選び方
9号の鉢には、6ポットほどの苗が入ります。基本的に「主役1種+その他は脇役」と考えて植物選びをすると作りやすいです。今回は主役と鉢をピンク系で合わせたので、脇役も「ピンク」を手がかりに、同系色でまとめることにします。お好みで、補色で組み合わせたり、モノトーンで組み合わせたり、カラーコーディネートのバリエーションはさまざまに展開できます。
【今回使う花苗】

① 主役/ポットマム‘ダンテ’パープル×1苗
地植えに適したキク。毎年秋になると花が楽しめる宿根草。病害虫に強く、育てやすい。
以下脇役として主役の花色の同系色をセレクト。
② ムラサキシキブ‘シジムラサキ’×1苗
斑入りのムラサキシキブ。斑入りの葉は寄せ植えに軽やかさを出すのに活躍します。紫色の茎と花、花後の実が特徴。地植えにすると150cm程度まで育つ低木。鉢の後方向き。
③ コリウス‘バレッティ’シリーズ×2苗
深い切れ込みに赤い模様が入る華やかなカラーリーフ。夏から晩秋まで楽しめる一年草。カラー違いで2種使用。
④ アルテルナンテラ‘マーブルクイーン’×1苗
赤いマーブル模様が入り混じるカラーリーフ。霜に当たると枯れてしまうので一年草扱い。這うように広がる性質なので、鉢縁の配置に重宝。
⑤ チェッカーベリー×1苗
赤い実が愛らしい低木。翌年も実をならせるための管理は難しく、一年草として扱うのが妥当。赤い実が目立つよう鉢縁に。
植え付け手順|置き場所によって植え付け方を変える

どこに置くのかによって、植え付け方は変わります。上の写真は全方向からの視線を意識した植え付け方(左)と、一方向からの視線を意識した植え付け方(右)の参考例です。周囲に壁などがない空間に置く場合は、全方向からの眺めを意識して植え付けるといいでしょう。壁や門扉の前に置く場合は、一方向からの眺めを意識し、前方と後方を設定して植え付けます。今回は一方向からの眺めを前提とし、鉢のロゴを前側に設定して、主役から植え付けていきます。

土の入った鉢を回転台の上に乗せて作業します。
難波流の寄せ植え(詳細は後述)では、植え付け後に土を足さないので、ウォータースペース(水やりの際に水が鉢からあふれないようにするための空間)をとって、鉢の縁から2〜3cm下まで土を入れています。
後から土を足す場合は、苗の根の部分の高さを考慮して、より低い位置に土の高さを設定します。
苗の様子をよく確認し、素敵な見え方を作ってあげよう
まず、主役となるポットマムを鉢の大体中央に配置しますが、植え付ける前に苗の様子をよく観察しましょう。この苗は1ポットに2芽が挿してあり、左右の花数や草丈も微妙に異なります。

このまま植え付けると中央から左右がくっきり分離して、少し不自然な感じになるので、いったん左右を分離してから組み替えます。このとき、苗の土は1/3程度落とすと植え込みやすいです。根っこが切れてもその後の生育には問題ない場合がほとんどです。

草丈や花数のバランスがよく見えるように組み替えます。下のほうの大きな葉や変色している葉は、蒸れや病気の原因となるので、この時点で取り除きます。

花の顔がよく見えるように、やや斜め前に倒して植え込みます。キクの花は上向きで咲くため、まっすぐ植えると花の側面が目立ち、表情がよく見えなくなってしまいます。
土を後から足さない「難波流」植え込み方式
難波流の植え込み方式は、苗の株元を持って土にグッと差し込むように植え付けるのがポイント。こうすると後から土を足さずに済み、作業が楽で花苗が汚れる心配もありません。ただし、この植え付け方の場合はピートモスを含んだ軽めの土が適しています。
苗ごとの個性を生かして植え付け向きを決定

主役の後方にムラサキシキブを配置。ややカーブする株姿を生かして、前方へカーブするように植栽の向きを決めます。苗ごとに一つひとつ株姿は異なるので、それぞれの個性(茎の曲がり方・花の向き・高さなど)をよく観察して植え付けるのがポイント。

主役の両サイドにコリウス‘バレッティ’2種を植え付けます。このときも葉の模様がよく見えるようにやや前傾姿勢にして植え付けます。カラーリーフの中でも派手めのコリウス‘バレッティ’は、主役を超えない程度に華やかさを加えるのに活躍します。晩秋には淡い紫色の花穂が上がり、段階的に異なる雰囲気で楽しめるのも魅力です。
後半は植栽スペースに合わせて苗を形成

前方の鉢縁に沿ってアルテルナンテラとチェッカーベリーを植え込みます。鉢の縁が植物で覆われていると、ナチュラルな一体感が生まれるので、這性のリーフは寄せ植えの定番で、名脇役です。

後半で植える植物は、鉢内のスペースが限られてきます。ポットから出したままの苗の形状は、だいたい丸い形をしていますが、鉢縁に空いたスペースにそうでない場合も多いです。そこで、苗の形状を植えるスペースに合わせて形成するとなじみやすくなります。

ポットから出したままのチェッカーベリーの苗は左のように丸い形をしています。それを鉢縁の横長カーブに沿わせるように根鉢を崩しながら形成します。前述のアルテルナンテラも同様にして植え込んでいます。


回転台を回しながら仕上げのチェック。植物の葉の絡み具合などを微調整し、作業中に汚れた部分は雑巾で拭きキレイにします。
