宇都宮市の市街地や日本三景の1つ「天橋立」(京都府)にまで出没しては住民を震え上がらせるクマの生態について2026年6月14日放送の「Mr.サンデー」(フジテレビ系)が詳細に報じた。

「普通の人間は追いかけられたら逃げ切れない」
「天橋立」で住民が撮影した泳ぐクマの画像を流す。クマは海から海岸線、砂浜を歩き、住宅地に入り込んだところでようやく麻酔銃で捕獲された。40年近くクマの生態を研究してきた石川県立大学特任教授の大井徹さんはクマの身体能力について、「時速40キロは出せる。(ジャマイカの陸上短距離選手)ウサイン・ボルト並みの速さで、普通の人間は追いかけられたら逃げ切れない。木登りも得意、泳ぐ能力も優れている。近年の意外な場所への出没は、高い運動能力が背景にあると考えられる」と話す。泳ぎは、前脚をオールのように使い推進力を生み出し、後ろ脚を舵のように使って方向を操作して泳ぐという。
「犬と比較しても数十倍の嗅覚を持っている」
宇都宮市で川を泳いだクマがブロック塀を上り、いとも簡単に金網のフェンスを乗り越えた映像を見た人も多いだろう。大井さんは「垂直な木でも爪がかかればスイスイと登っていく。クマの嗅覚は哺乳類の中でも特に発達していると考えられる。犬と比較しても数十倍の嗅覚を持っていると考えられる」と話した。驚異的な身体能力を有していると強調する。
これらの能力が特に研ぎ澄まされるのが交尾期の今だという。大井さんは「メスを探すために鋭い嗅覚、聴覚そういった感覚をフルに研ぎ澄まして身体能力も十分使いながら活動している。クマの行動や生態の研究はまだ十分ではない。クマは市街地という彼らにとって新しい環境に入り込んで、新しい経験をするなかで行動を変化させ、予想もつかないことをする可能性がある」と警戒を呼びかける。
(ジャーナリスト 佐藤太郎)