月・火曜限定スコーン 390円(以下、全て税込)●おいしいローカル部が見つけた地元のお菓子屋さん。今回は、辻堂にある小さな洋菓子店『okashiya』の絶品スコーンなどおいしい逸品をご紹介します。
神奈川・辻堂には、長年パティシエとして経験を積んだ女性オーナーが一人で営むアットホームな洋菓子店があります。それが「こだわりはなく、毎日食べられるケーキ」をコンセプトにした『okashiya』。
シンプルなケーキはどれも甘さ控えめ。そして、こちらには月・火曜しか販売しない幻のスコーンがあるということで取材してきました。そこには「こだわらないこだわり」が隠されていました。
木の温かみのあるアットホームな店内お店へのアクセスは?
お店はJR東海道線の辻堂駅北口から10分ほど歩いた住宅街の中にあります。オープンしたのは2019年。ほっこりするシンプルな店名や、ビスケット型の可愛らしい看板につい立ち止まってしまいます。
筆者は毎朝4時過ぎに出勤するのですが、お店にはすでに明かりが灯り、仕込みをしている様子が伺えます。こうして毎日丁寧に仕込んだ5~8種類のケーキがショーケースに並んでいきます。
お店の雰囲気が一発でわかる特徴的な看板お客様想いのオーナーが語る、限定「スコーン」に秘められた秘密とは?
もともと開店4周年記念にお客様への感謝の気持ちとしてプレゼントしていた「スコーン」。その美味しさから販売してほしいとの声が多く、月・火曜限定で提供することになったそう。
スコーンは手のひらに乗るサイズで、ふっくらと焼き上がった姿が美しい。ほんのりと感じるミルクの甘み、バターの奥深い味わい。口当たりが軽く、フワッとバターの香りが鼻腔をくすぐります。
「この美味しさの秘密は?」「発酵バターを使っているんですよ」と聞いて納得。発酵バターは普通のバターに乳酸菌を加え発酵させてつくられたもので、圧倒的なコクと芳醇な香りを生みますから。焼きあがるとすぐに売り切れることが多い商品ですが、稀に夕方まで残っているときもあるのでその時は即買いがおすすめですよ。

週2日限定で販売する理由は、発酵バターの仕入れが大変なことと、ワンオペでスコーンまで手が回らないためだそう。「平日は比較的、予約のケーキが少ないので作業がしやすいんです。でも、そうすると土日休みの人は買いに来ることが出来ない…。そこで祝日になりやすい月曜を販売日に入れれば、普段来られないお客様も買いに来ることができると思ったんです」とオーナー。「お客様想いですごいこだわってるじゃん!」と思わず湘南弁でツッコミそうになりました(笑)。気さくなオーナーで、ますますお店のファンになりました。
ジャムやシロップなどを塗って食べることが多いスコーンですが、こちらのスコーンは何もつけず、そのまま味わってほしいです。素朴ながらバターの芳醇な香りに「こだわり」を感じずにはいられないと思います。
生ケーキやプリン、焼き菓子もおすすめ
おすすめのスイーツたち。左:「フルーツのオムレット」450円、右:「okashiyaプリン」460円。羽鳥の地名から鳥のクッキーをのせたお茶目なプリン
「ショートケーキ」510円。季節によってフルーツが変わります [食楽web]季節よって旬の果物を使ったスイーツも登場します。どれも甘さ控えめで食べやすく、毎日食べても飽きないような商品作りを心掛けているそう。店内にはケーキのほか、焼き菓子もたくさんあるのでお土産にもぜひ手に取ってみてほしいです。
店内に並ぶ焼き菓子たち(撮影・文◎リーマン飯)
●SHOP INFO

okashiya
住:神奈川県藤沢市羽鳥2-1-24 三上ハイツ103
TEL:0466-66-8049
営:10:00~19:00
休:水曜 ※不定休あり。Instagramをご確認ください。
@ okashiya.fujisawahatori
●著者プロフィール

菊池隆介
フードアナリスト・フードコーディネーター。調味料メーカーで開発員として働く一方、飲食店を食べ歩き開発目線のより深い視点で情報を発信しているグルメインフルエンサーとしても活動中。
リーマン飯:@midorinosuke915
