暮らしの変革を提案するギャラリー。長野・御代田『SAMNICON』

暮らしの変革を提案するギャラリー。長野・御代田『SAMNICON』


オープンは午後から。太陽の光が空間全体に行き渡り、電気をつけなくても明るさを確保している。家具を中心に日用品も置かれ、定期的に作家による展示も開催している。

ものを見るだけでない、考え方も受け取れる場所。

 2023年にオープンした、長野・御代田に位置する『サムニコン』。ここをつくったのは、東京・蔵前でショップ『シュロ』を営んできた宇南山加子さんと、プロダクトデザイナーでパートナーの松岡智之さん。2019年に土地を入手してから、毎週末、東京から通いながら6年かけてつくった自宅と、隣接するインテリアギャラリーは、ただものを紹介するだけでない、彼女たちが実践している生活スタイルを伝える場所でもある。

プロダクトデザイナーの松岡智之さんがデザインした家具を主に取り扱う。さまざまなメーカーのものがあるが、左手のソファは、ここのオリジナルプロダクト。

 きっかけは、12年前に訪れた北海道のある家。
「そこは家の中に小さな焼却炉があって、出たゴミを燃やした熱で三度のごはんを作り、さらに給湯までできるシステムを構築していたんです。それを見たとき、とても衝撃を受けました。ゴミを燃やすだけでごはんも食べられるし、お風呂も入れる。それができるなら、もっと他にもできることがあるのではないかと、自分たちでもエネルギーについてものすごく勉強しました」
 そこから、10年後にはそれに近い生活をしたいと、自分たちにとって心地いいと思える土地を探し始め、ここ御代田に行き着いた。
「川と海に近い、森の中、東京に近い、標高1000mと5つの条件を決めていました、それがすべてぴったりだったんです。長野なのですが、実は日本海まで車で1時間半と、海も遠くないんです」
 そして、10年かけて勉強した小さいエネルギーでの暮らしを実現するための建物を設計。
「自給自足的な暮らしって追求すると縄文的だったり、ヒッピー的になったりする。でも、そうではない暮らしの仕方があるんじゃないかと思っていて、それをトライ&エラーしている感じです」
 家具を中心に販売し、展示も行う。その上で、興味のある客には、過剰なエネルギーを使わない、自分たちの暮らしについての説明もする。ものとの出合いに加えて、根源的な暮らしとは何か、という問いを与えてくれるギャラリーだ。

店のキッチンは整地のため伐採したカラマツを使った。
『シュロ』でも扱っているアロマティックキャンドル(各¥3,300)や無添加石鹸(各¥660)などのスキンケア商品。
店と自宅をつなぐ通路。夏はここも開放。
店の外観。この外壁も伐採したカラマツを利用。庭に川や池、畑をつくり、植物で浄化された排水を川に流し池に溜め、畑へ給水。

SAMNICON

長野県北佐久郡御代田町塩野482‒10 050‒1288‒9340 営業は不定期。オープンデイはInstagram(@somnicon_miyota)にて。

photo : Ayumi Yamamoto edit & text : Wakako Miyake

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配信元: & Premium.jp

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