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貝の王様『鮑(アワビ)』

貝の王様『鮑(アワビ)』

『鮑』の旬

 『鮑』の産卵は、どの種類も海水温が20度程度になったときに始まります。そのため、暖かい海で育つ“クロアワビ”や“メガイアワビ”、“マダカアワビ”は、海水温がさがって20度になることの晩秋〜冬にかけて産卵します。一般的に、産卵前の魚介類は身体に栄養を蓄えているため、産卵前の時期が旬となります。ですから、“クロアワビ”たちの旬は7〜9月となります。  一方、“エゾアワビ”は北海道や東北地方の冷たい海に生息しているため、海水温が上がってきて、20度を超え始める夏〜秋に産卵します。ということで、“エゾアワビ”の場合は旬が春〜初夏となります。  この“エゾアワビ”は“クロアワビ”の北方系亜種とされており、“エゾアワビ”を暖かな海で育てると“クロアワビ”と見分けがつかないほどに、味も見た目も似ると言われています。むしろ実際、現在“クロアワビ”として出回っているものは、本来、北海道、東北で取れる“エゾアワビ”を暖かい海へ移植したものが多いのです。 そんな“エゾアワビ”は、養殖も盛んで価格も“クロアワビ”に比べると、若干安いとのことです。

『鮑』の歴史

 お祝い事や、贈り物に欠かせない“のし”紙。この、“のし”は『鮑』のことを意味しているのはご存知でしょうか。元々は『鮑』を薄く切って伸ばして“のし”は作られていたんです。 古来より、『鮑』は長寿の縁起物とされ“熨斗鮑(のしあわび)”が神様へのお供え物として用いられています。この“熨斗鮑”は、鮑の肉を薄くはいで乾燥させ、細くのして伸ばして、干物にして作られています。時代とともに、紙で代用するようになりましたが、現在でも伊勢神宮に献上する“熨斗鮑”は昔と変わらない製法で作られています。
配信元: 逸品グルメ

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