
甘くてジューシーな味わいが人気を集める桃。年齢を問わず好きな人は多いのではないでしょうか。
桃といえば山梨県が有名ですが、本州最北の地、青森県でも桃が栽培されています。
この記事ではまだあまり知られていない、青森県津軽地方で生産されている桃をご紹介します。
津軽の桃とは

津軽で作られている果物といえば、【りんご】が有名です。
そんな津軽地方でなぜ、桃の生産を始めたのでしょうか。
その理由は「りんごの価格低迷」と「早生りんごの台風リスクの回避」にあったのです。
自然災害に見舞われると、収穫量は激減し生産者に大きな影響を与えます。
平成16年、青森県の旧平賀町のりんご農家12名を中心に、栽培が始まりました。
桃の栽培は、りんごと類似することが多い点や、気候が桃の栽培に適していたことから、3年後の平成19年には、本格的に栽培が始められ出荷されるようになりました。現在は、生産者が50人を超え年々栽培面積も拡大しています。
津軽の桃の旬
津軽の桃の出荷は、8月上旬から10月上旬まで行われます。約2カ月もの間出荷し続けられるのは、様々な品種を栽培しているからなのです。
また、津軽では同じ品種を山手と平場で栽培しています。山手の収穫時期は、平場に比べて約1週間程度遅れます。これも出荷期間を延ばすための工夫です。
津軽の桃ブランド化に向けて

りんごに並ぶ津軽の名産品として成長させるべく、津軽地方では津軽の桃のブランド化に力を入れています。
出荷の際に使われる箱には共通のロゴマークをあしらい、一目で津軽の桃であるとわかるようにしています。また、品質を保つための厳しい検査も実施され、消費者に信頼と安心・安全を届ける努力をしています。
厳しい出荷基準
津軽の桃と認定されるには、厳しい出荷基準をクリアしなければなりません。
平成19年に、県内で初めて「光糖度センサー」を導入し、糖度検査を実施しています。この検査をすることで、味のばらつきを抑え、品質を保っています。糖度15度以上の甘い桃は、化粧箱に入れられプレミアム品として高値で取引されています。
確実に甘い桃が手に入るという安心感があるという点は、仕入れる食材を選ぶ時の大きなポイントとなりますね。
