Q7. 戸籍証明書の広域交付制度について教えてください。
A. 本籍が遠くにある場合でも、住まいや勤務先の最寄りの市区町村役場の窓口で全国各地の戸籍証明書等をまとめて請求できる制度です。請求できる人は、本人、配偶者、直系尊属(父母、祖父母等)直系卑属(子、孫等)です。
戸籍証明書は相続人の確定や相続財産の配分のために必要となります。
Q8. 民法と税法での「遺産」の違いはありますか。
A. 民法では「遺産」と見なされませんが、税金の計算をするときには「遺産」に含めなければならないものがあります。
たとえば、次のようなものです。
- 生命保険の死亡保険金
- 死亡退職金
など
これらは相続税の対象となります。
※1 特別失踪……戦争や船舶の沈没など、危難のあった日から一年以上生死が不明の場合のこと
Q9. 遺言相続に関する民法の重要な条文を教えてください。
A. 次のとおりです。
・遺産関係
九六〇条 遺言の方式
九六一条 遺言能力
九六四条 包括遺贈及び特定遺贈
九六七条 普通の方式による遺言の種類
九六八条 自筆証書遺言
九六九条 公正証書遺言
九六九条の二 公正証書遺言の方式の特則
九七〇条 秘密証書遺言
九七三条 成年被後見人の遺言
九七四条 証人及び立会人の欠格事由
九七五条 共同遺言の禁止
九八五条 遺言の効力の発生時期
九八六条 遺贈の放棄
一〇〇四条 遺言書の検認
一〇〇六条 遺言執行者の指定
一〇〇九条 遺言執行者の欠格事由
一〇一〇条 遺言執行者の選任
一〇一一条 相続財産の目録の作成
一〇一二条 遺言執行者の権利義務
一〇二二条 遺言の撤回
一〇二三条 前の遺言と後の遺言との抵触等
一〇四二条 遺留分の帰属及びその割合
一〇四六条 遺留分侵害額の請求
一〇五〇条 特別の寄与
・相続関係
八八二条 相続開始の原因
八八三条 相続開始の場所
八八六条 相続に関する胎児の権利能力
八八七条 子及びその代襲者等の相続権
八八九条 直系尊属および兄弟姉妹の相続権
八九〇条 配偶者の相続権
八九一条 相続人の欠格事由
八九二条 推定相続人の廃除
八九三条 遺言による推定相続人の廃除
八九六条 相続の一般的効力
八九七条 祭祀に関する権利の承継
八九八条 共同相続の効力
九〇〇条 法定相続分
九〇一条 代襲相続人の相続分
九〇二条 遺言による相続分の指定
九〇七条 遺産の分割の協議又は審判等
九〇八条 遺産の分割の方法の指定及び遺産の分割の禁止
九一五条 相続の承認又は放棄をすべき期間
九二〇条 単純承認の効力
九二二条 限定承認
九三八条 相続の放棄の方式
セミナー講師
杉村政昭
