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東カレ編集長が太鼓判を押す「三軒茶屋」の5軒!焼肉からバーまで舌の肥えた人も心躍る店

東カレ編集長が太鼓判を押す「三軒茶屋」の5軒!焼肉からバーまで舌の肥えた人も心躍る店

所狭しと多様な飲食店が密集し、個性を競う三軒茶屋。

この街で休日によく飲み歩く40代の近隣在住者が、小誌編集長。自然体で楽しんでいるこの街をナビゲート。


ナビゲートするのは……


東京カレンダー編集長・日紫喜康一郎

近隣の三宿に住んで早10年。普段は会食などで都心部が主戦場だが、プライベートは三茶で飲むことも多く、「本当に良い店しか行きません!」と語る。ひとり酒はもちろん、世田谷在住の友人を誘ってハシゴする夜もある。



「街全体が夕方になると“さぁ飲むぞ”って空気であふれている」。長年、さまざまな街で飲み歩いてきた日紫喜が、三軒茶屋の魅力をこう語る。

三角地帯を象徴に、ジャンルもスタイルもさまざまな酒場がひしめくこの街は、他エリアに比べても店の密度が高く、コスパの良さも相まって、若者たちが活気良くグラスを傾けているという。コロナ禍を経て、地元の大人たちの姿も増えたといい、自身も「背伸びせずに飲めるから居心地がいい」と実感。

今回は“街のナビゲーター”としておすすめの店を案内することになった。選ぶ基準は、「ちゃんと本質にこだわっているかどうか」。

例えば、肉質に妥協しない焼肉店や、立ち飲みスタイルでも、ナチュラルワインやクラフトビールにこだわるバーなど、どこも“大人こそ行くべき”と胸を張る名店ばかり。

「すごく良い店なのに雑居ビルの2階とかにあって、隣り合う人と自然に会話が始まるのも三茶っぽいところだと思います」

年齢もスタイルもさまざまな人たちが集い、交わる街・三軒茶屋。その懐の深さを知っているからこそ、最後にこう付け加える。

「行かず嫌いは、もったいないですよ」


【1軒目/21:00 START】港区に引けを取らないしっかり美味しい焼肉が味わえます
『神戸焼肉かんてき 三軒茶屋HANARE』


焼肉好きを自認する日紫喜の1軒目は当然、焼肉だ。

『神戸焼肉かんてき 三軒茶屋HANARE』は、雑居ビルの2階にひっそりとあるが、「都心のテキトーなところよりも断然美味しい」と太鼓判を押す。



この店が扱うのは、神戸牛をはじめとする黒毛和牛でA5ランクの雌牛のみ。自社で牧場も営む、神戸の仲卸『太田家』から一度も冷凍せずに仕入れている。



肉のクオリティに絶対的な自信があるから、つけダレはその美味しさを際立たせる上品な塩梅。



正肉だけでなく、ホルモンもすべて和牛で、こちらは芝浦から直送される。



「ホルモンMIX」は、小腸をはじめ5種が登場。食欲を刺激する香ばしい匂い。



これをアテにビールもサワーも進むから「ハシゴ酒の皮切りに最適です」。


【2軒目/23:00】立ち飲みだけど、ナチュラルワインのセレクトも素晴らしい
『tico4』


『tico4』の「4」は、4号店の意味。

同名の別店舗が斜向かいにあって同じように立ち飲みで賑わうが、「ウチだけ、私が好きなナチュラルワインとアメリカンクラフトビールに特化して営業しています」と、ワンオペでこの場を切り盛りする工藤良成さんは説明する。



ビールタップは4つあり、ピルスナーとペールエールが1種ずつ。



残りは常連に愛好者が多いというIPAだが、日紫喜は逆らうようにワインを飲むのが常。



三茶によくある気軽に立ち寄れる雰囲気だが、ここは「大人が多く、居心地が良いのだ」。


【3軒目/24:30】深く飲む三茶飲みの中継地は、飲み口軽いお茶ハイが大正解!
『一軒茶屋きんざざ』


元は中国人の共同経営者とPR関連会社を運営していた店主が、中国でお茶の美味しさに目覚め、お茶ハイに特化した店を大井町で開業。

その店で手応えを得て、自身がよく飲む三軒茶屋に2軒目『一軒茶屋きんざざ』を構え、弟が店に立つ。



茶葉によって湯の温度を変え、濃いめに淹れたお茶で「キンミヤ焼酎」を割りお茶ハイを作る。加賀棒ほうじ茶や中国の鉄観音など8種のお茶をそろえ、香り高さは白眉。

「飲み口がいいから、3軒目でもまだまだ飲める気になる」と、日紫喜も給水所のように語る。



弟による一品料理やおでんは満腹でもつい手が出る味でお茶ハイをあおる手が止まらない。


【4軒目/26:00】カクテルが抜群に美味しい上に毎晩、盛り上がっていて良い
『NOTOYA base』


ほどよく酔い、気持ちが大きくなってきたらバー『NOTOYA base』へ。茶沢通りを北上したビルの2階に行きつけがある。

終電がなくなる時間帯から賑わうのは毎夜のこと。若者も多いが、「バーテンダーさんの経歴が間違いないので大人も安心できる」と日紫喜。



全幅の信頼を寄せる店主の岩崎立己さんは、「ザ・ペニンシュラ東京」のバー出身。

物腰は柔らかいが、スタンダードカクテルを季節のフルーツでツイストするなど、最先端を知っている。



「パッションフルーツモヒート」¥1,200。

たっぷりのクラッシュアイスで作る夏の定番をトロピカルにアレンジ。ミントの香りも涼やか。



カクテルは本物だが、「カラオケがフリーで歌い放題というのも好きなところ(笑)」。

盛り上がって、十八番を熱唱するのもよくあることだ。


【5軒目/27:00】たこ焼きで飲んだあとに朝焼けを見たら、もう立派な「三茶民」です
『LAFF BAR&KITCHEN』


三茶飲みの最終地点は、紛れもなく『LAFF BAR&KITCHEN』が正解だ。

何せ朝5時まで営業。茶沢通りにあり、一度知ったら、夜更けに吸い込まれてしまう。



魅力は大阪出身の店主が作る、たこ焼きやかすうどん、ソース焼きそば。



「たこ焼きをアテにするのは三茶らしい。三茶のいたるところに立ち飲み系のたこ焼き屋があるが、ここは座って飲める店。雰囲気も洒落ている」と日紫喜。

たこ焼きの味付けは、王道からチーズペッパーなどの変わり種まで10種をそろえ、出汁を感じるとろみが、酒を飲んだあとにたまらない。アテと〆を両立するたこ焼きなのだ。


◆三軒茶屋で地方の味を……


食通たちも通う松阪の絶品“鶏焼き肉”を体験する
『松阪 鶏焼き肉 ラヂオ食堂』


ノスタルジックな空間で味わう女将こだわりの鶏焼き肉が美味


ディープな「三角地帯」で暖簾を掲げる『松阪 鶏焼き肉 ラヂオ食堂』は、三重県松阪市のソウルフード「鶏焼き肉」を味わえる人気店。

「鶏肉はあまり好きじゃなかったけど半信半疑で食べたら、その美味しさに開眼!」と、日紫喜も胃袋を掴まれた一軒だ。



焼肉のようにセルフで焼くスタイルで、①味噌だれであること②網焼きであること③鶏焼肉を専門に置いていること……が「松阪鶏焼き肉」の定義。



席に着いたら、女将の村田さんに従うのがこの店のルール。

「こまめにひっくり返しながらしっかりと火を入れて、最後に焦げつけるのがジューシーに味わうコツ」と村田さん。



通ぶってレアで食べようものなら愛のある女将の雷が落ちる。特製の甘辛な赤味噌だれと相まって、噛むほどに旨みがジュワ〜。



すかさず「3冷赤ホッピー」を流し込む無限ループが至福をもたらしてくれる。


▶このほか:料理と酒がとにかくうまい西麻布の4軒。ソムリエが教える、美食家が通う名店


配信元: 東京カレンダー

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