新日本プロレスの人気プロレスラーにして「100年に一人の逸材」と言わしめ、プロレスラーを引退したばかりの第11代社長(’23年12月就任)棚橋弘至が、日々の激務のなかでひらめいたビジネス哲学を綴っていく。今回は「新日本プロレスの未来」について。棚橋社長はいったいどんな結論に至ったのか。(以下、棚橋弘至氏の寄稿)
◆vol.77 満員の会場から響く歓声で確信した、新日本に吹く追い風
5月14日・後楽園大会で開幕し、10都市で全14大会を開催、6月7日・大田区総合体育館大会で幕を閉じた「BEST OF THE SUPER Jr.(BOSJ)」。ジュニア戦士たちの魂震える闘いは、今年デビュー14年目にして初制覇を果たした新たなヒーロー「YOH(ヨウ)」の覚醒からの優勝で幕を閉じました。
満員の会場で響いた地鳴りのような歓声は、今のリングに最高の追い風を吹かせてくれたように思います。
この熱量と勢いは、7月から始まるヘビー級の祭典「G1 CLIMAX 36」へと続き、とてつもない相乗効果が期待できそうです。

プロレス界において、階級の異なるジュニアヘビー級とヘビー級は直接闘うことは少ないものの、常にその内容を意識し合うライバルです。
「ジュニアにあれだけ凄いものを見せつけられてしまったら、ヘビーが黙っていられるわけがない」
……これが選手たちの本音だと思います。
若い力が躍動しボルテージが最高潮に達したからこそ、G1に挑むヘビー級の選手たちの心には、きっと火がついているはずです。
ジュニアヘビー級の超人的なスピードに負けない、圧倒的な破壊力と生きざまがぶつかり合う重厚なヘビー級。
スーパージュニアの盛り上がりが高いほどG1のハードルも上がり、結果として誰も見たことがない限界突破の闘いが生まれるような気がしてなりません。
G1の熱い闘いの前に、新日本プロレスは6月30日をもってテレビ朝日グループ主体の新体制へ舵を切ります。
環境の変化に、少しの不安を感じる方も中にはいるかもしれません。
しかし、スーパージュニアが証明した熱狂こそが最大の答えです。
リングでの全力の闘いと、そのエネルギーは1ミリもブレません……!
この良い流れは、そのまま7月11日にスタートするG1へと続いていき、「やっぱり新日本は面白い!」という盛り上がりが伝播していく未来が見えます。
ええ、僕はすでに未来を掴んでいますからね。

ジュニアからG1へとバトンが渡されるこの夏、新日本プロレスは過去最高の熱さを記録するはずです。プロレスラーの情熱と皆さんの歓声が一つになったとき、時代の扉が開きます。
プロレスラーって、本当に負けず嫌いの集まりですね。でも、その相乗効果!
たまんねー(社長目線)!
◆今週のオレ社訓 ~This Week’s LESSON~
負けず嫌いのぶつかり合いで、熱さが加速する新日本!<文/棚橋弘至 写真/©新日本プロレス>
―[新日本プロレス社長・棚橋弘至のビジネス奮闘記~トップロープより愛をこめて]―
【棚橋弘至】
1976年生まれ。新日本プロレスの第11代社長(’23年12月就任)。’26年1月4日を以て現役を引退。キャッチコピーは「100年に一人の逸材」

