男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。
出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで...この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。
― あの時、彼(彼女)は何を思っていたの...?
誰にも聞けなかった謎を、紐解いていこう。
さて、今週の質問【Q】は?
▶前回:デートで女性がノースリーブ。少し寒そうな時、男がすべき対応とは
「里香ちゃん、僕と付き合って」
翔からそう言われたのは、三度目のデートの帰り道だった。
最初に会った時から、いいなと思っていた。現在31歳の翔は、29歳の時に起業をして、それなりに稼ぎもある。
身長は187cmと高く、顔もかっこいい。そして優しい。
すべてを兼ね備えている翔は、当然のことながらモテる。そんな翔が、どうして私に決めてくれたのだろうか。
実は彼と出会った時、まだ交際中の別の彼氏がいた。でも、別れた途端に翔が告白をしてきてくれた。
最近「付き合おう」なんて言葉は、流行っていないのかもしれない。でも言われたらやっぱり嬉しいし、キュンとなる。
結局、私たちは三度目のデートで交際することになった。果たして、私の何が良かったのだろうか…。
翔と出会ったのは、友人と飲んでいる時だった。一緒に飲んでいた女友達の恵里菜が彼氏を呼び、その彼氏の男友達としてやってきたのが翔だった。
「こんばんは。恵里菜の友達の里香です」
「初めまして。翔です」
最初に見た時から「かっこいい」と思った。けれども、当時の私はまだ彼氏とズルズル付き合っていたので、翔とこの先どうこうなるつもりもなかった。
しかしこの1ヶ月後。またみんなで飲むことになり、その際、翔からデートに誘われた。
初デートの日は、翔は西麻布にある『鳥さわ22』を予約してくれていた。
「ここ、来たことあった?」
「ううん、初めて来ました。ちなみに、今日は誘ってくれてありがとうございます」
「こちらこそ、来てくれてありがとう」
「実は翔さんとのご飯、すっごく楽しみにしていたんです♡」
「そうなの?嬉しいんだけど」
こうして、始まりから良いムードだった私たち。
そもそもなんとなくだけれど、翔が私のことを気に入ってくれているのが伝わってきた。
なぜなら、翔は質問が多かった。男性は、興味のある女性に対して質問の数が多くなる気がする。
「里香ちゃんは、なんのお仕事しているんだっけ?」
「私はPR関連の会社に勤めてます」
「そうなんだ。どんな仕事をしているの?」
そしてすっかり打ち解け始めた私たちは、すぐに自然体になっていった。
「里香ちゃん、じゃあ青学なんだ!」
「そうなの。翔さんは?」
「僕は明治だよ」
そんな感じで、大学の話をしたり、プライベートで何をしているかなど話したり…。
「翔さんって、絶対モテますよね?一緒にいて楽しいし、気遣いとかもすごいし」
「え〜どうだろう。里香ちゃんの方こそ」
「血肝」を食べながら何気ない会話をするが、それも楽しかった。
そして、翔は確信をついてきた。
「ちなみに…。里香ちゃんって、今彼氏とかいるの?」
「え、私?」
一瞬、どう答えるべきか考える。先日と別れ話をしたばかりだったから。あとは、彼の家に置いている私の荷物をピックアップするだけだ。
― これは、別にいいよね。逆に細かいことを言うのは野暮だし。
そう思った私は、“優しい嘘”をつくことにした。
「今はいなくて。つい最近別れちゃって」
「そうなんだ。じゃあ、今は誰もいないの?」
「うん。フリーです」
「どういう男性が好きなの?」
「仕事を頑張っている人が好きかな。あと、優しい人」
「俺、じゃあちょっとは可能性ある?」
「もちろん」
そう言ったタイミングで、お互いに思わず照れくさくて笑ってしまった。
「翔さんは?どういう人がタイプなの?」
「僕は明るくて、ポジティブな子が好き。一緒にいて楽しいって大事だなと思って」
「わかる!ずっと一緒にいるなら、楽しい人がいいですよね」
初デートで恋愛の話もちゃんとし、お互いがお互いのことをタイプと言う。このデートの時から、双方強く惹かれ始めてはいたと思う。
「里香ちゃん、次はいつ会えるかな。来週とかはどう?」
「空いています!私も早く会いたいと思っていたから、嬉しい」
こうして、すぐに二度目のデートも確定した。
そして次のデートの前に、私はちゃんと白黒はっきりさせた。彼の家から荷物をピックアップし、綺麗に別れてから二度目のデートに挑んだ。
二度目のデートも、とても楽しかった。この日も翔は素敵なお店を予約してくれており、私はまたテンションが上がる。
「翔さん、今日も素敵なお店を予約してくれてありがとう」
「いえいえ。里香ちゃんが喜んでくれて、良かった」
お互いにまずはビールを頼み、乾杯する。
「くぅ〜〜美味しい!」
「里香ちゃん、良い顔するね。やっぱり夏はビールだよね」
ただ食事が始まってしばらくすると、翔はちょっと小声になった。
「そういえば、里香ちゃんってあまり連絡とかLINEしない人?」
「え?どうだろう…。普通にすると思うけど。なんで?」
「いや、里香ちゃんの方から全然LINEが来ないなと思って」
「そう?」
自分としては、至って普通の返信スピードだと思っている。それにまだ付き合ってもいない男性に連絡をするのも何か違う。
「連絡もらえたら、もちろんなるべく早めに返すよ。ただ、翔さんも忙しいし、迷惑じゃないかなと思って」
「まさか。里香ちゃんからの連絡、嬉しいよ」
「本当に?その言葉の方が嬉しいんだけど」
今日も相変わらず楽しい時間が過ぎていく。
翔は話も楽しいし、どこかのんびりしている雰囲気も良い。私も、翔の話を聞きながら思わず笑顔になってしまう。
「里香ちゃんって、落ち込むこととかあるの?」
「あるよ〜。でも、寝たら忘れるかも」
「それ最高だね」
話が盛り上がると同時にお酒も進み、二人の距離もちょっとずつ近くなる。
そして1軒目を出る時、お互いにまだ帰りたくないムードがどこか漂っており、自然に2軒目へ行くことになった。
翔がたまに行くと言う西麻布の交差点近くにある、薄暗いソファー席のバー。
そこに二人で、並んで座る。もちろん、私は少しだけ身構えた。
でもここまで良いムードなのに、翔はもちろん下手に手なんて出してこず、紳士的だった。
「里香ちゃん、お酒強いね」
「そうでもないよ。翔さんの方こそ」
「僕は結構、酔っ払ってる(笑)」
「そうなの?全然そんなふうに見えないけど」
翔が本当に酔っていたのかどうかはわからない。
でもこの後、24時前にはちゃんと解散し、私がタクシーに乗ることころまで見届けてくれた翔。
「今日もありがとう。本当に楽しかった。いつも翔くん、ご馳走様です」
「ううん。気をつけて帰ってね」
こうして二度目のデートも楽しく終わり、三度目のデートもすぐにやってきた。
そして、この三度目のデートで告白をされた。とても嬉しいけれど、気がつけば流れるように彼氏ができていた。
果たして、翔は私のどこが良くて、何が決め手だったのだろうか。
▶前回:デートで女性がノースリーブ。少し寒そうな時、男がすべき対応とは
▶1話目はこちら:「あなたとだったらいいよ♡」と言っていたのに。彼女が男を拒んだ理由
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男から見ると、思わず付き合いたくなる女の条件とは

