7月14日から「ドローン規制法」の改正法が施行される。
今回の改正により、重要施設の周辺空域における規制範囲が1000メートルまで拡大される。加えて、従来は「レッドゾーン」(対象施設の敷地・区域)に限られていた直罰(※)が「イエローゾーン」(周辺地域)まで拡大するなど、規制は大幅に強化される。
※違法行為に対し、事前に行政指導や行政処分が行われることなく、即時に適用される罰則
改正の背景には、法制定以降の市販ドローンの飛躍的な性能向上や、テロの脅威の高まりなどがある。
ドローン規制法とは
ドローン規制法の正式名称は「重要施設の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律」(「小型無人機等飛行禁止法」)。
その名の通り、国の重要施設や外国公館などの周辺地域における、ドローンをはじめとした「小型無人機等」の飛行を禁止する法律だ。
なお、100グラム以上のドローンやラジコン機などの飛行については「航空法」でも規制されているが、ドローン規制法では100グラム未満であっても規制対象となる。
対象となる施設は国会議事堂や皇居など「国の重要施設等」、大使館や外国要人の所在する施設、防衛関係施設(自衛隊と在日米軍施設)、空港、原子力事業所。
これらに加え、今回の改正により、警察庁長官が指定する「対象特別要人所在施設」と、外務大臣の指定する「国際会議の準備・運営のための会議場施設等」も対象に加わった。
ドローンの飛行が禁止される範囲(※)は、従来は対象施設の敷地・区域およびその周辺(通称「イエローゾーン」)からおおむね300メートルであったところ、改正により1000メートルまで拡大された。
※対象施設の管理者の同意を得て、事前に都道府県公安委員会等に通報すれば、飛行させることが可能
また、従来は、直罰が設けられているのは対象施設の敷地・区域、通称「レッドゾーン」の上空でドローンを飛行させた場合のみであった。
しかし改正により、「イエローゾーン」で飛行させた場合についても、従来は間接罰(※)であったものが直罰となる。
※違法行為に対してまず行政指導や行政命令を行い、その指導・命令に違反する行為があった場合に、それを理由として適用される罰則
法定刑は、レッドゾーンの飛行については従来通り、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金。イエローゾーンの飛行については、6か月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金。
ドローン規制法に基づき、警察官は違反者に対してドローンを禁止区域外へ移動させることや、そのほか必要な措置を取るよう命令することができる。
さらに、やむを得ない限度において、ドローンの飛行を妨害したり、機器を破損させたりするなど、必要な措置を取ることも可能とされている。改正により、警察官が対象施設の管理者に対して同様の措置を取るよう命令することも認められるようになった。
ドローンはいまや街中で目にすることも珍しくなく、趣味として楽しむ人や業務で利用する人も多い。しかし、公的な施設で許可なく飛行させてしまうと、拘禁刑や罰金刑が課せられるおそれがある。
ドローンで遊んだり作業したりする際には、周辺に規制法の対象施設がないか、念入りに確認しておこう。

