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「ダサい中年男性」はだいたい買っている“オジサンは着てはいけないブランド“ワースト5

「ダサい中年男性」はだいたい買っている“オジサンは着てはいけないブランド“ワースト5

◆40歳オジサンが選ぶなら『KLEMAN/クレマン』

 では「何がおすすめか?」といわれると当然革靴も価格が天井知らずです。手頃な値段で本格的なもの……といわれるとフランスのワークシューズとして長らく愛されている『KLEMAN/クレマン』がおすすめ。

 日本に『KLEMAN/クレマン』を持ってきた方から直接お話しを伺ったことがありますが、その方はフランスで新規ブランドを発掘して国中をめぐる中、バスの運転手が履いていた靴が何気なく目に止まったとのこと。「それはいったいどこで買えるんだ?」と生産工場を聞き出し、日本の代理店として活動。瞬く間に大手セレクトショップと契約が決まり、現在でも定番ブランドとして君臨しています。

 フランスの安全基準をクリアした快適性・耐久性に富んだシューズであり、またフォルムもフォーマルとカジュアルのちょうど中間を狙った着こなしやすい万能選手。

・TONNANT|トナン 3万3000円

TONNANT|トナン
TONNANT|トナン
 トゥには丸みを持ちながらシャープな細さと絶妙な甲の低さを持つチェルシーブーツ。3万円で買えるとは思えないクオリティでマーチンよりも汎用性は明らかに高いです。

 何も考えずに履くのならこちらがおすすめ。マーチンはオシャレな人、感度の高い人、コーディネートに自信が持てる人ならいいですが、そうでないならこちらを選んでみましょう。


◆おすすめできないブランド④『Paul Smith/ポールスミス』

Paul Smith
yu_photo – stock.adobe.com
 英国を代表するブランドであり、全世代におすすめできる名ブランド。ここでポールスミスを挙げるのは主に小物についてです、服ではありません。

『日本のポールスミスはライセンスブランドであり、本国とは関係ない会社が作ってる』などはそこかしこで見られるライセンス批判ですが・・・実はポールスミス本人は日本のポールスミスに対して特に注力して気にかけており、ライセンス品ながら英国本国のランウェイショーなどで登場するようなエッセンスもふんだんに入れ込んでいます。

 いまだに日本ポールスミスは本国・本人のチェックがしっかり入ってるとも聞きますし、値段の割に優れたブランドであることは間違いありません。

 真のポールスミスファンであれば、どんなにクオリティが高くとも「日本では本国のポールスミスがほぼ買えない」という事実に憤慨しているかもしれませんが……少なくとも品質や価格のバランスにおいて悪いブランドだと言うつもりは毛頭ありません。

 しかし、ながら時計や財布などの小物についてはちょっと物申したい。

 いや、これはどちらかというとポールスミスが悪いわけではなく……日本の戦略が悪かったのではないか。というのもあのマルチストライプデザインの時計や小物、新卒社員や大学生男子の愛用品となりすぎていませんか。

 40代の男性からすれば激安なポールスミスの時計ですが、20代の社会人からすれば高級品。社会人になるにあたり記念として買う人が大変多く、またそうした売り方をしていたショップも実に目立っていた。

 販売店がなまじ多いことも災いし、すっかりポールスミスの時計=新卒社員や若手の小物、というイメージになってしまいました。40過ぎたオジサマがつけるには少々迫力不足でありイメージ不足であるといわざるを得ません。

◆40歳オジサンが選ぶなら『FHB/エフエイチビー』

 では、40過ぎたオジサンはどんな小物、時計を選べばいいのか?こちらもラグジュアリーに進めば数十万、数百万と天井しらずですが……あえてコスパのいいおすすめブランドを挙げるなら『FHB/エフエイチビー』がいいでしょう。

・F903-SWR-BK 4万2900円

F903-SWR-BK
F903-SWR-BK
『FHB/エフエイチビー』は時計ブランド、元々機械式時計として設計していたデザインがあったのですが70年代におきた「クォーツショック」によってスイス時計ブランドは壊滅状態。

 当時、時計は歯車とゼンマイで職人が作り上げる高級品でしたが、日本のセイコーによって10分の1以下の価格で高品質の時計が生産される事態に。『FHB/エフエイチビー』もそこで計画頓挫したのです。

 しかし、現代においてその設計図を利用し低コストのクオーツ時計を制作しているのが、今のFHBです。元々ラグジュアリーとして設計されたデザインなので存在感も抜群。一見するとクオーツの数万円クラスとは思えないほどの出来です。


◆おすすめできないブランド⑤『COACH/コーチ』

銀座
 アメリカニューヨークで創業されたレザーブランドである『COACH/コーチ』。60年代に野球のグローブから着想を得たグラブタンレザーで一世を風靡。深みのある光沢と超耐久性が評価されており現代でも「オールドコーチ」として古着市場では大人気です。何十年経っても使用に耐えられる強烈な耐久性はここ以外なかなか見かけない。

 レザーから始まりハイエンドなアパレルまで手がけるCOACHですが、立ち位置としてはラグジュアリーではなくあくまで「アクセシブル・ラグジュアリー」。プライスを見ると分かる通り、ルイヴィトンやセリーヌなど西欧のラグジュアリーと比較するとかなり安いです。

 しかしながらそれらユーロ・ラグジュアリーと同じような出店位置を狙い、広告展開も巧みなため「ラグジュアリー」として認識しているオジサンも。もちろん悪いブランドではないですが「ドヤれる」ブランドとはなかなか言えないかな……。

 他ラグジュアリーと比べアパレルやバッグのデザインはややマス向けで早いトレンドとは言えない。もちろんそれがいいところではあるのですが、「一点豪華」などを考えるならもう少し攻めたいところです。

◆40歳オジサンが選ぶなら『RRL/ダブルアールエル』『CISEI/シセイ』

 では「どこがおすすめか?」といわれると、当然ルイヴィトンやセリーヌなどの本気のラグジュアリーは桁が変わってしまう。似たような価格帯でギリギリ買える、となるとRRLなどはどうでしょう。

 ラルフローレンのヴィンテージ特化ライン。本格的なヴィンテージレザーを使用したトラベルバッグや分厚く頑丈なミリタリー、ケーブルニットなどコーチよりもほんのり土臭く高級感をプラスしたイメージ。どちらかというと女性に人気のあるコーチと比べこちらは完全に男性向け。オジサマに似合うカジュアルラグジュアリーなラインナップとなっています。

 また、ヨーロッパ風の洗練されたバッグが好みなら『CISEI/シセイ』などはどうでしょう。日本人のデザイナーながらフィレンツェに工房を構えアルティジャナート(職人的手作業)なモノ作りをしているブランド。値段はかなり高いですが、同クオリティでブランドネームがつけば3倍してもおかしくないくらいのものばかり。おすすめです。

 以上、40過ぎてるオジサンが買っちゃいけないブランド5選でした!

―[メンズファッションバイヤーMB]―

【MB】
ファッションバイヤー。最新刊『ロードマップ』のほか、『MBの偏愛ブランド図鑑』『最速でおしゃれに見せる方法 』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Xアカウント:@MBKnowerMag)
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