
米ドル円相場の動向に影響を与えそうな「先週(7月13日~7月17日)の米国経済の動き」について、東京海上アセットマネジメントが解説します。
先週は、米国のCPIやADP週次雇用統計に注目
6月の米国消費者物価指数(除く食品及びエネルギー、以下コアCPI)は前月比▲0.0%と、市場予想(同+0.2%)を下回りました(図表1・2)。
[図表1]先週の主要経済指標 出所:Bloomberg(注)17日10時時点のデータ
[図表2]コアCPIの内訳・推移 出所:米労働省
内訳をみると、コア財については、関税コストの転嫁が一巡する中で広範な品目に下落が見られました。コアサービスは横ばいにとどまり、家賃をはじめ幅広い品目で上昇率の鈍化や下落が確認されています。
公表前日にウォラーFRB理事はインフレ率が高止まりするか、あるいは上振れた場合、近い将来に利上げの検討が必要になるとの見解を示していただけに、市場の注目が集まっていました。結果が予想外に下振れたことで、それまでの利上げ観測が後退し、7月28、29日のFOMCでは据え置きを織り込む動きが大勢を占めています。
物価の先行きについては、既往の原油高の影響や、AI関連需要を背景としたインフレ圧力といった懸念は残るものの、今回の結果は早期の利上げを迫るものではなく、FRBに今後の追加データを見極める余裕を与えたと考えられます。
雇用鈍化…FRBのリスク判断揺らす
週次のADP雇用統計では、前週差+2.0万人となり、雇用の鈍化傾向が示されました(図表3)。
[図表3]ADP民間雇用者・Indeed求人数 出所:ADP、Indeed(注)求人数を2ヵ月先行して表示
これは、Indeedの求人データと整合的な動きであり、目先の雇用も鈍化傾向が続くことが示唆されています。
14日に行われた半期議会証言において、ウォーシュFRB議長は雇用が安定しているとの認識を示しました。しかし、6月のインフレ指標が下振れたことに加え、軟調な雇用関連指標が今後も相次げば、FRBはインフレと労働市場のどちらを警戒すべきか、そのリスクバランスの見直しを迫られることになりそうです。
東京海上アセットマネジメント
