「このままでは雨漏り」被災者の不安につけ込み高額請求を…熊本地震に便乗した「悪徳商法」国民生活センターが注意喚起

「このままでは雨漏り」被災者の不安につけ込み高額請求を…熊本地震に便乗した「悪徳商法」国民生活センターが注意喚起

28日16時27分ごろ、熊本県熊本地方の深さ16kmを震源とするマグニチュード7.1(暫定値)の地震が発生した。気象庁はこの地震とそれ以降の一連の地震活動を「令和8年熊本地震」と命名。被災地では余震活動が続き、いまだ被害全容も見えていない状況だ。

自然災害発生時には、それに便乗した悪徳商法が横行することが珍しくなく、2011年の東日本大震災、2016年の熊本地震、2024年の能登半島地震などでも大きな問題となった。国民生活センターは地震発生から約30分後に公式Xを更新し、災害に便乗した悪質商法への注意を呼び掛けている。

震度7を2市町で観測、余震が続く

今回の地震では、熊本県宇城市(うきし)と氷川町(ひかわちょう)で最大震度7を観測したほか、九州地方から北陸地方にかけて広く震度6強から1を観測した。また、熊本県熊本地方では長周期地震動階級4も観測されている。

気象庁によると、この地域では過去に、大地震の発生から1週間程度の間に同程度の規模の地震が続発した事例がある。揺れの強かった地域では、地震発生から1週間程度は最大震度7程度の地震に注意が必要とされており、特に発生から2〜3日程度は強い揺れをもたらす地震が起きやすいとされている。

29日8時現在、震度1以上を観測した地震は合計163回に上る(震度7が1回、震度5弱が3回、震度4が11回、震度3が31回、震度2が50回、震度1が67回)。

「義援金」を口実にした詐欺も…

地震発生を受け、国民生活センターは自然災害に便乗した悪質商法への警戒を呼び掛けている。悪質な業者は被災地だけでなく、広い地域を標的にする可能性があるため、被災地以外でも注意が必要だ。

過去の災害で実際に寄せられた相談には、次のような手口がある。地震に限らず豪雨、台風などの自然災害でも同様の手口が見られる。

■住宅修理に関するトラブル
「屋根を無料で点検します」などと突然訪問し、「このままでは雨漏りする」と不安をあおって高額な工事契約を迫る手口が報告されている。また、見積もりを依頼しただけにもかかわらず、業者が勝手にブルーシートで応急処置を行い、高額な作業料を請求するケースもあった。

■保険金利用をうたう勧誘
「火災保険(※)を使えば自己負担なしで修理できる」と勧誘し、保険金の請求代行とセットで工事契約を迫る手口。なかには、経年劣化による損傷まで災害が原因だったと偽って保険金を請求するようそそのかす悪質な業者もいる。「ドローンで屋根を撮影します」などと、もっともらしい口実で近づいてくる場合もある。

※地震の場合は、火災保険の契約時に特約として付帯した地震保険

■義援金詐欺
自治体の職員やボランティア団体をかたり、電話や戸別訪問で義援金をだまし取ろうとする詐欺。被災者支援への善意につけ込む悪質な手口であり、注意が必要だ。

消費者が取るべき対応

同センターは、こうしたトラブルを避けるための対応として次のような点を挙げている。

■修理工事の契約は慎重に
住宅の修理を急ぐあまり、焦って契約しないことが重要。業者に「すぐに工事が必要」とせかされてもその場で契約せず、複数の業者から見積もりを取り、内容を比較検討する。契約してしまっても、クーリングオフ制度を利用して解約できる場合がある。

■「保険金が使える」という勧誘はうのみにしない
「保険金を使えば自己負担なし」といったセールストークをうのみにしてはいけない。まずは自分で加入している損害保険会社や代理店に連絡し、保険金の請求手続きや対象となる損害について相談する。なお、業者に言われるがまま嘘の理由で保険金を請求することは詐欺にあたるため、絶対に行わないこと。

■義援金の寄付はよく確認してから
市役所などの公的機関が、電話や戸別訪問で義援金を募ることはない。不審な電話はすぐに切り、訪問の申し出はきっぱりと断る。寄付を行う場合は、募金団体の活動実績やお金の使われ方などを事前にしっかり確認し、信頼できる団体を選ぶことが大切。

トラブルに遭った場合や不審に思った場合は、一人で悩まず消費者ホットライン(188)や警察の相談ダイヤル(#9110)に連絡することが勧められている。

配信元: 弁護士JP

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