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維新に急接近の自民、くすぶる分裂の火ダネ 党内摩擦の背景に「積極経済路線」

麻生氏との「積極財政」めぐる対立、そして「保守中道派」からの圧力

ただ、国会が始まると、野党側をはじめ、自民党内の「保守中道派」や「財政再建重視派」から、高市総裁の「独自路線」に異論も出てきそうだ。

その「火ダネ」が高市総裁の「積極経済」路線だ。連携を強める国民民主党が求める「年収の壁撤廃」や「ガソリン減税」、維新の「社会保険料6万円引き下げ(一人当たり年間)」については、さっそく代替財源をめぐって、党内摩擦がおきかねない。そのお目付け役が、いずれも財務相経験者の麻生太郎副総裁と鈴木俊一幹事長なのだ。高市総裁が、支持者が期待する消費税減税を軸とする政策に走り出すと難しい政局になる。高市氏は安倍首相時代にも、定額給付金などの分配をめぐって、安倍氏とトラブルがあったという。(「週刊現代」2025年10月27日号)

石破氏がどう出るか?離党した過去がある

もうひとつ懸念がある。「元首相」となる石破茂氏は「保守中道」の代表的な論客だ。高市氏ら保守派が強く反対していた「戦後80年所感」を10日に発表したばかり。その石破氏には、自民党を離党した過去がある。リクルート事件で自民党に対する不信感が渦巻く中、若手議員らが作った「ユートピア政治研究会」に参加。1993年に小沢一郎氏らが脱党して、8党派の細川連立政権を作った時に、行動を共にした。

その後、党内抗争に嫌気がさして、自民党に戻った。そんな過去がある石破氏が志半ばに退陣。さて、この先どう出るのか。

杉田敦・法政大教授は、「世界を見渡せば、かなり考え方が違う政党が争点を限定して連立している」という。「意見が異なる問題については基本的に現状維持とし、中心的な課題について内閣をつくればいい」「今回野党の動きが鈍いのは政党政治への理解が浅いからだ」(「朝日新聞」2025年10月15日)

かつて1993年に自民党を集団離党した小沢一郎氏らが作った8党派連立政権は、わずか10か月で崩壊した。今回も、多くの政党が交錯する中で、成立した政権が安定するのは簡単ではない。

(ジャーナリスト 菅沼栄一郎)

配信元: J-CASTニュース

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