◆ネグレクトの母親に虐待を受けた幼少時代

白河:内気で、手のかからない子ではありました。弟の面倒を見るなど、自立心は持っていたと思います。
――ご両親との関係は?
白河:……実は、両親は再婚していて、私は母親の連れ子なんです。
母親はネグレクトで、私より弟を可愛がっていました。
けっこう言葉の暴力もありました、「産みたくて産んだんじゃない」とか「お前は前の旦那に土下座されて産んだんだよ、だから私の言うことを全部聞け」とか。
――それはツラい……よくグレなかったですね。
白河:よく言われます(笑)。私はグレて反抗するよりも、家の中で自分の存在を消すタイプでした。
目立たないようにして、自分を守る感じです。そして心の中で「強い人間にならなきゃ」「早く自立したい」と思っていました。
よく「モチベーションがすごい」とか「有言実行だよね」とか言ってもらえるんですが、そのあたりは当時味わった悔しさをバネにして、どこか「見返してやりたい」って考えているのが大きいと思います。
◆母親に植え付けられた容姿へのコンプレックス
――実家ではいつ頃まで暮らしていたんですか?白河:美容の専門学校を卒業するまでです。卒業してすぐ、家を出ました。
内緒でひとり暮らしの準備をして、有無を言わさず出て行った感じです。それから、ほとんど実家とは関わりを持っていませんね。
――そこからカリスマ美容師として活躍するようになるんですから、スゴイです。
白河:……そもそも美容師になったのも、母親から容姿に関して悪く言われていたのが原因なんです。
デブとかブスとか言われ続けて、自分に自信を失って、高校生のときには拒食症にもなって。
少しでも「かわいくなりたい」っていう気持ちが、美容関連のお仕事を選ぶきっかけになったんだと思います。
――きっかけはツラい思い出かもしれませんが、そこから第一線で活躍できたのは、白河さんの強い精神力があってこそですよ。美貌を保っているのも、努力の賜物ですよね。
白河:でも、お金は子どもたちのために使いたいので、私はジムに通うとか、サプリとかくらいで。もちろん美容にお金をかけたい、とも思いますよ。でも最優先は、当然子どもなので。
ただ、食事にはストイックですね。「これは食べない」とか「この食材は多めに摂る」とか、そのあたりは考えています。

