熊本地震の発生から1週間以上が経過し、被災者支援のための炊き出しを実施する動きが広がってきた。そんな中で熊本県や同県宇城市、八代市などが「炊き出しチェック表」の事前提出を公式サイト上で呼びかけており、この取り組みがSNS上でも注目を集めている。

八代市、宇城市、宇土市のウェブサイトにも掲載
SNS上では8月上旬ごろから、八代市が炊き出し実施前の申し込みフォームを案内していることが注目を集めており、「これは知りませんでした」「これはとても大事」などの声が上がっていた。
同市の案内(8月4日付)によれば、各避難所で均衡のとれた炊き出しを実施できるようにするため、炊き出しを実施する約3日前までに、申し込みフォームから各情報を入力してほしいと説明。これは八代保健所への「炊き出しチェック表」の提出も兼ねているとした。
「炊き出しチェック表」の案内は八代市のほか、宇城市、宇土市にも掲載されている。県の公式サイトにも「被災地で炊き出しボランティアをされる方へ」との案内があり、「炊き出しチェック表」の提出に関する手続きを説明している。
県の健康危機管理課によれば、炊き出しを実施する場合は、基本的に各市町村へ連絡したうえで、実施場所を管轄する保健所に「炊き出しチェック表」を提出する流れだ。なお、八代市では申し込みフォームへの入力がチェック表を兼ねるなど、手続きが異なる場合もある。
「炊き出しチェック表」は、16年の熊本地震の際、多数の炊き出し支援について衛生面の確認や支援者の把握が困難だったため、当時の管轄保健所が作成したものだ。その後、この地震を踏まえて策定した「熊本県災害時の感染症・食中毒対策ガイドライン」の一様式として定められているという。
また、厚労省が25年3月に発表した「災害時の避難所における炊き出しに関する食品衛生法上の取扱いについて」でも、熊本県の「炊き出しチェック表」などを活用し、炊き出しを行う事業者から提供食品や提供日時などの情報提供を受けることが求められている。
事前に提供品目分かれば「生ものはお控えいただきたい」とお願いできる
「炊き出しチェック表」の事前提出を巡っては、SNS上では、提出が義務付けられているかのように発信する投稿もみられた。
だが健康危機管理課は、「あくまで炊き出しは我々にとってありがたい行為で、別に許可を要するものではない」と述べ、「提出しないと罰則があるとか、炊き出しの許可ができないとかそういうものではない」と説明した。
一方で、任意の協力を求めるものだとしつつも、「事前に提供品目を把握することで、たとえば『生ものはお控えいただきたいです』などとお願いできるので、我々としては事前に提出していただきたい」と呼びかけている。
今回の熊本地震における提出数については把握していないとしつつも、「今回は発生直後に『チェック表を提出してください』と、当時の経験を生かして早めに啓発できたので、前回に比べたらスムーズに炊き出しの支援者の受け入れが出来ている気がします」とした。