球場が緊張感に包まれた。DeNAの宮下朝陽が2026年8月6日の阪神戦(横浜)で、6点差を追いかける7回無死一、二塁の好機に打席に立つと、木下里都が3球目に投じた155キロ直球が顔面付近へ。もんどり打ってよけた宮下は怒りの表情を見せてヘルメットを叩きつけた。

「熱くなってしまった部分があったのでしょう」
前日5日は両チームが2死球ずつを受け、この試合でも阪神のデルミス・ガルシアが2回に死球を受けた。内角の厳しいところを突かなければ抑えるのが難しいため、制球ミスをすれば死球のリスクが高まる。ドラフト3位ルーキーの宮下は5日の同戦で、2回に難敵の高橋遥人から逆方向の右翼席に5号2ランを放つなど広角に長打を打てる打撃が持ち味で、遊撃の守備でも再三好守を見せている。
顔面付近の球に感情が抑えきれなかった部分があっただろう。SNS上では「新人なのに態度が大きい」、「あの球の後に外角の直球で腰が引けて三振したことにがっかり」などのコメントが見られた。DeNAのOBは「熱くなってしまった部分があったのでしょう。普段は穏やかな性格の好青年ですが、勝負の世界はあれぐらいの負けん気が必要です。グラウンド上で年齢は関係ないですから。伸び盛りの選手なので今後の活躍が楽しみです」と期待を込める。
ショートを長年固定できなかったDeNAに期待のルーキー
DeNAは遊撃の定位置が長年固定できなかった。宮下がレギュラーに定着すれば、二塁の牧秀悟と共に内野の要が安定する。得点圏打率.367と勝負強い打撃が光り、今季5本塁打はいずれも左腕とキラーぶりを発揮している。右投手に対して打率.200で63打席立って24三振と対応力に課題があるため、この点を修正すればさらに成績が上がる。
チームも7月以降は16勝10敗1分と好調で、3位のヤクルトにゲーム差なしまで接近している。逆転でのCS進出に向け、宮下に高まる期待は大きい。
(中町顕吾)