高須クリニック院長の高須克弥氏がXを通じ「美容外科カウンセラーは詐偽」と訴えた。

「医師法違反のカウンセラーによるアップセル、長時間監禁」
発端となったのは、美容専門の「城本クリニック」小川英朗総院長が2026年8月10日に投稿した注意喚起だった。
小川氏は「注意喚起!!! 悲報です」とし、「無料広告だして患者集めてるあの日本一の悪徳美容外科 まだまだ、その広告みてめちゃくちゃ患者きてるらしい」とポスト。
「まじで国仕事しろよ。小さな文言にケチつけて他の美容外科の広告攻撃するんじゃなくて、明らかに犯罪性の高い無料広告→医師法違反のカウンセラーによるアップセル、長時間監禁→逃げられなかった被害者がお金を支払う あのゴミクリニック取り締まれ!」と怒りをあらわにした。
美容外科では、患者一人当たりの単価を向上させる営業手法「アップセル」がたびたび問題視される。安価な広告で患者を来院させ、カウンセリングで高額の治療を進める手法だ。
患者にとって、思いがけず予算に合わない手術や、望んでいなかった施術を受けることになったりするリスクがある。病院によっては、医師ではない「カウンセラー」がこの営業を担当することがある。
病院グループ「さくらライフグループ」代表で医師の中田賢一郎氏も、「美容業者に全く興味ないが、アップセルは単なる詐欺行為で暴力行為とさえ思える。医師以外がやっていたら録画して保健所に通報すべきだと思う」としていた。
「美容外科カウンセラーは詐偽です」
高須氏は同日、中田氏の投稿を引用し「美容外科カウンセラーは詐偽です」とポストした。
一部の美容外科で「カウンセラー」に該当するポジションを「コンシェルジュ」と称していることに触れ、「『これはカウンセラーではありません。コンシェルジュです』だと? ごまかしは許せない。駄目に決まっている。一刀両断」とした。
翌11日の投稿では、「次号の『日本美容外科医師会ニュース』に掲載される僕の意見を一部公開します。患者さんにも読んでいただきたい」とし、4枚の文書を公開。
「せっかく透明化してイメージを良くした美容外科業界を蝕む害虫を駆除したい。なう」としている。
文書では、カウンセラーによるアップセルを「強盗のような行為」とし、「非医師(カウンセラーや看護師等)による治療前カウンセリングは違法である、という通達が令和7年8月15日付で厚生省医政労働局長から出された。『料金設定の説明』という体裁を取って言い逃れをしても同様に違法、と明文化されている。厳しい罰則規定も設けられている」と説明した。
厚労省が公開している「美容医療に関する取扱いについて」との通知では、無資格者による医業に関する「違法な例」のひとつに、「患者の主訴や希望する処置を聞き取った上で、具体的な治療方法を選択して患者に対して提案し、又は決定するなど、患者の個別の状況に応じて医学的な判断を行い、これを伝達する行為」を挙げ、「形式的には各治療行為に係る料金設定の説明という体裁を取っていたとしても、実質的に患者の個別の状況に応じて医学的な判断を行い、これを伝達する行為は、医行為に該当する」と明記している。
高須氏は、「しかし驚く事に状況は全く変わっていない。というか、美容医療業界が超過競争に陥っているので状況はさらに悪化している。求人広告には『カウンセラー募集』と堂々と記載されている有様である」と現状を嘆き、「世の中を舐めているとしか言いようがない」と断じた。
こうした行為が無くならない理由については「様々なクリニックにおいてもこのシステムが経営の根幹であるからだ」と説明。
一方で、一般にはこうした問題はあまり知られていないとし、「『直カウ』が常態化しており、逆に医者がカウンセリングをするとビックリされることすらある。それほど、この問題は根深い」と訴えた。
高須氏は一連の寄稿文について「『あらゆる媒体への無断転載・無断流用』を許可する、というより大歓迎である」とし、「皆様の総力を結集して『直カウ』問題を世間に知らしめ、『直カウ』を撲滅させ」たいとしている。