他人とのつながりを断つ
自分自身をケアするためには、自分の心が他人のことでいっぱいにならないようにすることが重要だ。だから、1日だけ、愛する人たちのために時間を割かないことを自分に許すことが大切なのである。「インビジブル・デー」というこの試みの名称が示しているように、携帯電話を脇に置くなどして、他人からは「インビジブル=見えない」状態になることだ。
「今、私たちみんなが大きなプレッシャーを感じているのは、この電子機器のせいだと思います。ひとつは誰もがあなたにアクセスできるということ。もうひとつは他者に対して何をすべきかということについて、私たちは計り知れないプレッシャーを感じているということです」と、結婚と家族問題に関するセラピストのEmmalee Bierly(エマリー・ビアリー)氏は説明する。「誰かに頼りにされることがあるのは当然のことですが、私たちにはみんな、休息をとる時間が必要なのです」と彼女は続ける。
そして、まさにこのような瞬間にこそ、他人のニーズに縛られることなく、自分自身のための時間を持つことができると、モスコウィッツ氏は断言している。
なぜ、ネットから切り離されることは有益なのか?
「私たちは常に世界とつながっている状態にあると、その過度なつながりが孤独感や不安感を引き起こすことがあります」と、ビアリー氏は続ける。
eメール、SNSの通知、絶え間ないメッセージは、意図的なつながりではないと彼女は指摘する。それどころか、それは私たちの神経系を圧倒してしまう。そうなると心も体も正常に機能することが不可能になる。
したがって、携帯電話を使わない日を意識的に設けることで、オンライン生活によって常に攻撃されている神経系にふさわしい休息を与えることができる。しかし、メリットはそれだけではない。
「携帯電話に気を取られないようにすることは、自分のニーズを理解するのにも役立ちます」と、コロラド州のセラピスト、Aerial Cetnar(エアリアル・セトナー)氏は強調する。
「この実践は、圧倒されている、疲れきっている、求められすぎている、評価されている、見られているといった感覚から切り離すための手段です。なぜなら今日、私たちはかつてないほど人目にさらされており、それは消耗してしまうようなことなのです」と彼女は続ける。したがって、不安や過労、燃え尽き症候群に苦しんでいる人にとっては、1日だけ姿を消し、自分のニーズだけに耳を傾けることは助けになるかもしれない。
