焼き鳥好きであれば、森下の『BLESS』を知っているはず。
同店を人気店とした藤本洋平さんが、「いつか焼き鳥と和食の店を」との念願で開業したのが『黎明』だ。
藤本さん自らがデザインした店内。欅のカウンターに石川の伝統工芸「我谷盆」の特注お盆が並ぶ。和箪笥も特注だといい、準備に半年かけたというのも納得だ
前店はテーブル含め30席だったが、カウンター11席に。
「鶏鮨」には、霧島で育てられる生食用きさ輝地鶏の中落ちやスネを使用。骨周りの肉にしか出せない強い旨みが、赤酢の酢飯と抜群にマッチしている
コースは意表を突く「鶏鮨」で始まり、心掴まれる。
酢飯にのるのは鹿児島産きさ輝地鶏。融点が低く、口内で脂が溶けて、旨みのインパクトとともに喉元に消えていく。
藤本さんは日本料理の経験も長く、蛤のお椀や桜海老の素麺など一品料理も綺麗な味わい。
しっかりとした皮の旨みに魅了される「かしわ」
焼き鳥で使うのは岩手の純和鶏。温度帯で変化しやすく、広い店では提供が難しかったが、ここでは細部までこだわり抜ける。
例えば「かしわ」は北京ダックのように皮だけ乾燥させてから焼き、パリッとした皮とジューシーな身のコントラストがたまらない。
骨を抜いて長ねぎを詰めた「手羽先」。事前に蒸したねぎが鶏の脂を吸ってとろとろに。
「かすみ鴨のロースト」とおろし大根。玉鋼は熱伝導が高く、肉の旨みを閉じ込めつつ香ばしく焼き上げる。すべてコース(¥13,000)より
玉鋼で茨城産かすみ鴨を焼くのも新たな試み。
希少な日本酒5種が半合ごとお任せで、¥5,500で飲み放題。「新政 Ash 水墨」や「mine」など日替わりで楽しめる。別料金で「十四代」などもオンメニュー
そんな焼き鳥の可能性を広げる新鋭への予約は、いまのうちが賢明だ。
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