新日本プロレスの人気プロレスラーにして「100年に一人の逸材」と言わしめ、プロレスラーを引退したばかりの第11代社長(’23年12月就任)棚橋弘至が、日々の激務のなかでひらめいたビジネス哲学を綴っていく。今回は「組織の変化と進化」について。棚橋社長はいったいどんな結論に至ったのか。(以下、棚橋弘至氏の寄稿)
◆vol.80 新日本のコンテンツを世界へと押し上げる、2つの巨大なエンジン
新日本プロレスは今、大きな転換期を迎えています。6月30日をひとつの大きな区切りとして、テレビ朝日様の傘下に入り、サイバーエージェント様にも大株主として支えていただきます。
それに伴い、慣れ親しんだ中野坂上を離れ、本社を移転することになりました。

段ボール箱すら積み上がっていない、真っさらな空間。
ここから新しい歴史が始まるのだと思うと、身が引き締まる思いです(そして、どうか一緒にお腹も引き締まってほしい……)。
大きな環境の変化を前に、現場を支える社員のみんなも、少なからず不安や戸惑いを感じていると思います。
「これから会社はどうなるんだろうか」と。
その気持ちは痛いほどわかります。組織の形が変わる場面に立ち会うことは、人生に何度もないことです。
そう言う僕はといいますと、実は何度も「組織の大きな変化」を経験してまして……。’05年、新日本プロレス自体で、経営が立ち行かなくなったとき、救っていただいたゲーム会社のユークスさん。そして、’12年から先日まで、ブシロードさんに親会社として支えていただきました。
そこで良いとき、悪いときも経験してきた社長として、言っておかねば……。
その不安は、すべて「希望」に変えていきます。
なぜなら、そこには僕たちが前進できる明確な理由があるからです。

この2つの巨大なエンジンが合体することで、新日本のコンテンツ力を世界基準へと爆発的に進化できる可能性が広がったわけです。
つまり! 新日本プロレスの闘いを世の中に届けるための、最強のタッグパートナーが現れたということです。
そして何より、環境が変わっても、リング上で命を燃やすプロレスラーの闘いは変わりませんし、今、新日本の所属レスラーの充実度たるや……今、あの頃の若い棚橋がいてもトップを獲れたかどうか……(意地でも獲りたい)。
僕たちがやるべきことは、これまで通り、いや、これまで以上にプロレスを盛り上げ、ファンの皆様に楽しんでいただくことです。
ここを乗り越えて、社長としてレベルアップします!
そして、体も絞って、ビジュアルも【できる社長】に変えていきます(笑)。
寂しさを強さに、不安を期待に変えて、新体制の先頭を、僕が全力で突っ走ります。
フフフ。
僕の進化は光よりも速い……【むしろ光】。
なので、みんな全速力でついてこいよー。
◆今週のオレ社訓 ~This Week’s LESSON~
不安はすべて「希望」に変えて、新日本を爆発的な進化へ!<文/棚橋弘至 写真/©新日本プロレス>
―[新日本プロレス社長・棚橋弘至のビジネス奮闘記~トップロープより愛をこめて]―
【棚橋弘至】
1976年生まれ。新日本プロレスの第11代社長(’23年12月就任)。’26年1月4日を以て現役を引退。キャッチコピーは「100年に一人の逸材」

