3.サ高住を利用する
サ高住への入居の流れ

STEP1:情報収集・資料請求
安心して暮らせるサ高住を見つけるため、情報収集が重要です。まずは都道府県に登録されているサ高住の情報を、サービス付き高齢者向け住宅情報提供システムで検索してみましょう。気になるサ高住を見つけたら、資料を請求して、サービスや費用がニーズと合うか確認します。
STEP2:見学
一般的な賃貸住宅と同様に、サ高住も事前に見学しておくと安心です。実際にサ高住を訪問することで、施設や職員の雰囲気など資料にはない情報も得られます。
STEP3:体験宿泊
施設によっては体験宿泊が可能な場合もあります。食事や住み心地を確認できる機会になるので、積極的に活用しましょう。
STEP4:申し込み・審査
入居を希望するサ高住が決まったら、入居の申し込みをして審査を受けます。
STEP5:契約・入居
審査に通ったら入居日を決め、賃貸借契約を進めます。スムーズに入居できるよう、契約と同時に、不用品の処分など引っ越し準備を進めておくと良いでしょう。
サ高住の費用
サ高住で暮らすためには、敷金と月額利用料(家賃とサービスの費用)が必要です。部屋の広さやサービスに応じて費用は大きく異なりますが、一般的に敷金は0円〜数十万円、月額利用料10万円〜30万円程度といわれています。なお、法律で権利金などは設定できないことになっています。
サ高住に入居するメリット
自立・要支援・要介護度1〜2でも入居しやすい
一般的にサ高住は特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホームと比べ、自立や要支援、要介護度の低い高齢者でも入居しやすい環境です。また、長期入院などの場合でも、事業者から一方的に解約できないことになっているため、安心して長く暮らせます。
有料老人ホームなどと比べて初期費用が低額
サ高住に入居する際は敷金などの初期費用がかかりますが、敷金は0円〜数十万円とされています。有料老人ホームに入る場合、数百万円の負担がかかる場合もあります。
自由に暮らせる
サ高住は自立の高齢者も多いため、多くの施設では外出・外泊にルールはありません。有料老人ホームでは外出・外泊を許可制とする施設もあるため、サ高住は生活の自由度が高いといえるでしょう。
サ高住に入居するデメリット
一般的な賃貸住宅に比べ家賃が高い
サ高住には安否確認・生活相談が義務付けられているほか、9割以上の施設で食事が提供されています。そのため、一般的な賃貸住宅より月額の負担は高まります。
要介護度・症状によっては入居できない
サ高住は物件ごとに入居条件が異なります。そのため、寝たきりなどで要介護度が高かったり、認知症だったりする場合は入居できない可能性もあります。
介護施設より見守りは少ない
サ高住全体の9割以上を占める一般型には、日中の見守りのみが義務付けられています。医師や看護師が常駐していないサ高住もあるため、入居者の状況に合わせて施設を選ぶ必要があります。
4.サ高住で働く
サ高住で働く職種
一般型のサ高住には、介護職や看護師などケアの専門家が日中、常駐することが定められています。ただし、介護施設のような人員基準はありません。
一方、介護型のサ高住は介護保険の特定施設入居者生活介護の指定を受けているため、介護付き有料老人ホームと同様の扱いとなり、以下の職種の配置が義務付けられています。
職種 | 配置基準 |
|---|---|
管理者 | 1人※兼務可能 |
介護職員・看護職員 | 10:1※要支援者の場合 3:1※要介護者の場合 |
生活相談員 | 100:1 |
機能訓練指導員 | 1人以上※兼務可能 |
計画作成担当者 | 介護支援専門員1人以上※兼務可能 |
サ高住で働くメリット
入居者とじっくり向き合える
サ高住は入居者にとって「終の住処」になる可能性もある施設です。そのため、入居者との関わりは長期的なものになります。入居者の生活に寄り添い、支える仕事はやりがいにつながるでしょう。
接遇やマナーが学べる
サ高住には自立や要介護度の低い人も暮らしています。居住者とのコミュニケーションの機会が多いため、しっかりとした接遇やマナーが求められます。
負担が軽い施設もある
サ高住では主に自立や要介護度の低い人が生活しているため、特別養護老人ホームなどと比較すると、移乗介助やおむつ交換などの体力的にハードな作業が少ない施設もあります。
サ高住で働くデメリット
自立や要介護度の低い入居者が多いため、介助技術などのスキルアップにつながりにくい可能性があります。職場を探す際には、入居者の要介護度や介護業務の作業量などをチェックするようにしましょう。

