自転車と衝突…中日・嶋基宏コーチが過失運転致傷で書類送検 “7年以下の拘禁刑”もある事故で「逮捕」との“違い”とは

自転車と衝突…中日・嶋基宏コーチが過失運転致傷で書類送検 “7年以下の拘禁刑”もある事故で「逮捕」との“違い”とは

プロ野球・中日ドラゴンズの嶋基宏ヘッドコーチ(41)が、自動車を運転中に自転車と衝突し女性にケガをさせたとして、過失運転致傷の疑いで書類送検されたことが報じられた。

報道によると、嶋コーチは今月10日、小金井市(東京都)で乗用車を運転し、飲食店の駐車場に左折して入ろうとした際、歩道を走っていた自転車と衝突。

自転車に乗っていた50代の女性は頸椎捻挫などのケガを負ったという。一方、嶋コーチにケガはなかった。

嶋コーチは任意の聴取に対し「駐車場が空いているかに気を取られ、右の安全確認が不十分だった」などと話しているという。

過失運転致傷の法定刑は7年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金だ(自動車運転処罰法5条)。

今回、嶋コーチは逮捕されたのではなく「書類送検」された。「書類送検」と「逮捕」にはどのような違いがあるのか。今後、手続きはどのように進むのか。(敬称略)

書類送検とは?逮捕との違い

「書類送検」とは、警察が捜査した事件について、被疑者の身柄を拘束せず、捜査書類や証拠物などを検察官に送る手続きのことだ。

在宅のまま捜査が進められる「在宅事件」の典型で、被疑者に逃亡や証拠隠滅のおそれが低い場合などに、この形がとられる。

一方、「逮捕」は被疑者の身柄を拘束する強制処分だ。

逮捕後は、警察による取り調べなどを経て、検察官が勾留を請求し、裁判官が認めれば、原則10日間、延長された場合にはさらに10日間、最大20日間の身柄拘束を受けることがある。

今回、書類送検された嶋コーチは、身柄を拘束されず通常の生活を送りながら、必要に応じて検察官の取り調べを受けることになる。

ただし、書類送検されたからといって、起訴される可能性がなくなるわけではない。また、逮捕されていないことが、その後の刑事裁判での量刑に直接影響するわけでもない。

起訴されるのか?

警察から事件を引き継いだ検察は、捜査内容を精査し、嶋コーチを起訴するかどうかを判断する。

起訴されれば刑事裁判が開かれる。一方、証拠が不十分と判断された場合や、事件の内容、被害者との示談成立などを考慮して「起訴の必要なし」と判断された場合には、不起訴処分となる。

不起訴となれば刑事裁判は開かれず、有罪判決を受けることもないため、前科もつかない。

起訴・不起訴の判断には、事件の内容や証拠関係などによって異なるものの、一定の期間を要することがある。

今後はどうなる?

嶋コーチは現役時代、名将として知られる野村克也さんと星野仙一さんから指導を受け、日本代表にも選出された。

2012年にはプロ野球選手会の会長に就任するなど、優れたリーダーシップや人間力で知られ、現役引退後はヤクルトでコーチを歴任し、2026年から中日で一軍ヘッドコーチを務めている。

今回の報道を受けて、中日ファンである会社員のAさんは「今年もチームがBクラスに沈み、6月には自力優勝が消滅し、今月には自力でのCS進出すら可能性がなくなり最下位争いを繰り広げているなかで、また暗い話題が…。いい加減、明るいニュースを聞きたい」と語った。

事故について、嶋コーチは「右の安全確認が不十分だった」などと説明しているという。

今後は、検察が事故の状況や過失の程度、被害者のケガの程度などをどのように評価し、起訴・不起訴を判断するのかが焦点となる。

配信元: 弁護士JP

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