◆全裸以上の恥ずかしい事態に

しかし急な出番で、男性のスタッフやモデルもいるバックヤードで全裸になって着替えることに。
また運の悪いことに、その日は月のものが来ていたので、急いでずり下ろしたパンツには血塗られた日本国旗が……。
(以前、使用済みナプキンのことを「日の丸弁当」と呼ぶと聞いたことがあったが、そんなところで日本を主張したくはなかった……)
そして股間からは念のために着用していたタンポンの紐がプラプラと揺れる。
ビキニ衣装は紐パンだったため、皆アンダーなど穿かずに直穿きしていたのだが、着替えを手伝ってくれていたデザイナーも、筆者の日の丸には驚きつつ「It’s OK!」と言ってくれた(優しい)が、筆者としてはそんなにOKではなかった……。
ビキニでのランウェイ後は、そのまま大急ぎで別ブランドの衣装へ。Tバック気味のビキニを脱ぎ、パンツを穿く暇もなく、ノーパンのままランウェイ。

◆もう一人のノーパン星人

「透けるタイプの衣装でパンツに困っていた他のモデルに自分の脱ぎたてホヤホヤのパンツを貸して、自分はノーパンでランウェイしました。ショー前も、リハーサル中に突然フィッティングに入ったので、DJの人たちや設営スタッフがいる中でおっぱいドーンという感じでした。パリコレの洗礼を受けましたね」(星那美月)
そう朗らかに語る星那。パリコレのバックヤードはとにかくおっぱいドーン、全裸バーンという光景が普通だった。これには日本の男性モデルたちもなかなか肩身が狭そうで、隅っこの方で静かに目線を外している姿があった。
そのほかにも日本との違いを聞いてみると、
「あちら(ヨーロッパ)の方たちはあまり時間を気にしないようで、スタートや終わりの時間が数時間単位でズレても、ショーを待っている観客すら誰も怒らなくて、良くも悪くもおおらかで、文化の違いを感じましたね」(同上)
時間に対する認識の違いだったり、出演者以上に派手な装いの観客がたくさんいたり。パリコレ体験、これすなわち異文化交流会である。

