現代の疲労回復の鍵は自律神経のバランス
現代の疲労の主な原因は、自律神経にあると片野さんはいいます。
〝24時間戦えますか〟というキャッチコピーが人々の心をつかんでいた昭和の時代ですら、仕事の合間にほっと一息つける隙間時間がありました。
一方現代はスマートフォンをはじめとするデジタル通信機器の発達により、仕事のスピードも上がりオフの時間でもメールなどのチェックができ、24時間全く〝余白〟がない状態に陥りやすいといえます。
「結果、交感神経が優位の時間がかつてないほど長くなり、そうすると仕事が終わってからも興奮・緊張状態が長く続き、生活リズムが乱れることになります。体は疲れていないのに頭だけが疲れることで、肉体にも影響が残る人が多くなっているのが現状です」
片野さんによると、交感神経と副交感神経両方のバランスをとりながら疲れをとるための戦略が必要不可欠。そのための主体的な休養の取り方を「攻めの休養」とし、最高の体調を手に入れる具体策として提案しています。
休養についての知識を持つことで、より生き生きとした健やかな暮らしを手に入れましょう。
疲労チェックリスト
□ 寝ても寝ても眠い
□ 体は疲れているのに、 いざ寝ようとすると寝つけない
□ 朝、起きた瞬間からすでに疲れている
□ 休みの日は思いっきり朝寝坊をして、そのままゴロゴロしてすごす
□ 有休がとりづらい職場に勤めている
□ 残業は当たり前だ
□ 人間関係に悩んでいる
□ 育児や介護など定休日のない仕事をしている
□ 最近、つまらないことでイライラする
□ 眼精疲労や肩こりがある
□ 入浴は湯舟につからず、シャワー派だ
□ 夜のつきあいが多いが、毎朝9 時には出社する
□ 栄養ドリンクやコーヒーを飲まないとやる気が出ない
□ 性欲が低下してきた
□ 最近、著しく気力・体力が衰えた自覚がある
2個以下…今のところ比較的元気です。不調のサインを発見したら、すぐに対策をとりましょう。
5個以下…そこそこお疲れですね。まずはゆっくり休んでください。休むことは決して罪悪ではありません。
10個以下…かなりお疲れのようです。しっかり休んで対策を実行してください。
11個以上…危険水域です。いくら忙しくても、休むことを真剣に考えてください。

