いつまでも輝く女性に ranune
まるで私が悪者みたいじゃない…父のため介護離職した56歳長女の叫び。54歳弟が帰省した途端「遺産を分けろ」と迫った理由【FPの助言】

まるで私が悪者みたいじゃない…父のため介護離職した56歳長女の叫び。54歳弟が帰省した途端「遺産を分けろ」と迫った理由【FPの助言】

“ドロ沼争族”開始のゴングが鳴る…

葬儀のあと、孝明さんは里子さんに感謝の意を伝えたうえで、相続の話を切り出しました。

「介護を一切手伝ってくれなかったあなたがなにを生意気なこと言ってるの。当然、相続放棄してよね」

里子さんは孝明さんに対してきっぱりとそう告げます。

実は、孝明さん、元々は姉に言われるまでもなく相続放棄するつもりでした。

しかし、倹約家だった父親の預金残高が明らかに少ないことに加えて、無職であるはずの姉の身なりが豪華になっていたこと、そして「父さんの介護や通院に使うから」という動機ながら、明らかにオーバースペックな輸入車を購入していたことから、里子さんに対する不信感を抱いていたのです。

「俺だって本当は相続放棄するつもりだったよ。でも姉さん、ブランド品にこの外車……親父の介護にかこつけて、いったいいくら使ったんだ? 悪いけど、俺にも遺産を分けてもらうから」

孝明さんが問い詰めたところ、里子さんは「なによ、仕事を辞めてまでお父さんに尽くしたのに、まるで私が悪者みたいじゃない!」と叫び、その後の話し合いもままならない状態となってしまいました。

“争族”防止のため…「生前贈与」や「遺言書の作成」の検討を

結局、里子さんと弟さん2人での話し合いでは財産をどう分けるのかまとまらず、弁護士を立てての争族に発展してしまいました。

今回の事例からわかるように、親の介護や相続をめぐる不公平感は兄弟の信頼関係を大きく揺るがし、最終的に法的トラブルへ発展することも珍しくありません。

特に財産の使途が不透明である場合や事前の話し合いが不足している場合、不信感が増幅してしまいます。

こうした争族を防ぐためには、生前贈与の活用や遺言書の作成を通じて「見える化」と「納得感」を得ることが欠かせません。

資産を早めに整理して家族で率直に話し合うことこそが、“争族”を未然に防ぐ最大の手段となるのです。

武田 拓也
株式会社FAMORE
代表取締役

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