カリフラワーの栽培環境

日当たり・置き場所
【日当たり/屋外】日当たり・風通しのよい場所を好みます。
【日当たり/屋内】屋外で栽培します。
【置き場所】カリフラワーは連作(同じ科の植物を同じ場所で栽培すること)を嫌うので、前作に同じアブラナ科のキャベツやブロッコリー、ハクサイ、コマツナ、ミズナなどを植えていた場所は避けましょう。2〜3年はアブラナ科の植物を育てていない場所を選ぶことが大切です。
腐食質に富んだ柔らかい土を好みます。酸性土壌にやや弱く、適した土壌酸度は5.5〜6.0ほどなので、土づくりの際に苦土石灰を散布して調整するとよいでしょう。
耐寒性・耐暑性
耐寒性・耐暑性ともにある程度ありますが、高温多湿にはやや弱く、栽培しやすい秋冬どりがおすすめ。生育適温は15~20℃です。
【家庭菜園】知っておきたいキーワード「連作障害」 原因と対策の基礎知識カリフラワーの育て方のポイント
種まき

カリフラワーはビギナーでも種まきから育てられます。種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くてたくさんの苗が欲しい場合には、コストカットにもなります。
ただし、カリフラワーの苗は8月下旬〜9月上旬頃から花苗店やホームセンターに出回り始めるので、苗の植え付けからスタートしてもOK。「1〜2株あれば十分だから、苗の植え付けから始めたい」という方は、「用土」の項に進んでください。
【地植え・鉢植えともに】
カリフラワーの発芽適温は15〜30℃。種まきの適期は7月中旬〜8月上旬です。セルトレイに野菜用にブレンドされた培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。1穴に1粒ずつ種子を播き、土を軽くかぶせて手で押さえます。日当たり、風通しがよい場所に置き、乾いたら適宜水やりしてください。種まきから4〜5日くらいで発芽します。
育苗

発芽後は、適宜水やりをして育苗します。セルトレイの土は乾燥しやすいので、水切れには注意を。本葉が2枚ほどついたら、3号ほどの黒ポットに根鉢をくずさずに植え替えましょう。本葉が5〜6枚ついたら、菜園などに定植します。
育苗中は病害虫が発生しやすい時期なので、不織布をふわりとベタ掛けしておくのも一案です。
用土

【地植え】
苗を植え付ける2〜3週間以上前に、畝を作る場所に苦土石灰を1㎡当たり100〜150g散布し、よく耕して土に混ぜ込んでおきます。さらに、苗の植え付けの1〜2週間前に、畝幅(約60cm)の中央に深さ約15cmの溝を掘り、1㎡当たり牛ふん堆肥0.5ℓ、化成肥料80〜100gを均一にまき、埋め戻して平らにならしておきましょう。土づくりをしてからしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成します。
【鉢植え】
野菜用にブレンドされた市販の培養土を使うと便利です。それぞれの野菜に適した土壌酸度などは異なるので、製品の用途に「カリフラワー」の項目が入っているか、確認しておくとよいでしょう。
植え付け

【地植え】
土づくりをしておいた場所に、幅約70cm、高さ約10cmの畝をつくり、表土を平らにならします。畝の長さは、育てたい苗の数によって調整してください。畝の中央に30〜40cmの株間をとって、苗を植え付けましょう。植え付け後に、たっぷりと水やりをしておきます。
植え付け初期は病害虫が発生しやすい時期なので、防虫ネットを張ったトンネル栽培にすると対策できます。数本の園芸用支柱を深く差し込み、畝に渡してトンネル状にし、防虫ネットを張って手前と奥を結んで止めます。防虫ネットの四方の裾を土で埋めて固定し、物理的に虫が侵入できないようにしておきましょう。苗が育ってトンネルにつかえるようになったら、トンネル支柱と防虫ネットを撤去します。
【鉢植え】
カリフラワーは葉を大きく広げて生育するので、10号以上の大きな鉢を用意します。
底穴に鉢底網を敷き、底が見えなくなるくらいまで鉢底石を入れ、その上に野菜用にブレンドされた培養土を入れます。水やりの際にあふれ出さないように、ウォータースペースを鉢縁から2〜3cm残しておきましょう。苗を1株植え付けて株元をしっかり押さえ、最後に鉢底から流れ出すまで、たっぷりと水やりをしましょう。植え付け後は、日当たり、風通しのよい場所に置いて管理します。
水やり

水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉には水をかけず、株元の土を狙って与えましょう。
【地植え】
地植えの場合は、根付いた後は天候にまかせてもよく育ちます。ただし、雨が降らずに乾燥が続くようなら、適切に水やりをして補いましょう。
【鉢植え】
鉢栽培する場合は、地植えに比べて乾きやすいので、日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつも湿った状態にしていると根腐れの原因になるので、与えすぎに注意。土の表面が乾いてから、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。
真夏に水やりする場合は、気温が高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がって株が弱ってしまうので、夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。また、真冬は、気温が低くなる夕方に与えると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった日中に与えるようにしましょう。
追肥

【地植え】
植え付けから約2週間後、追肥として有機配合肥料を1㎡当たり40g〜50ほどを株元にばらまき、軽く耕して株元に土寄せしておきます。
【鉢植え】
植え付けから20〜25日後、追肥として化成肥料を1つまみほどを株の周りに施し、軽く耕して株元に土を寄せておきます。
花蕾の日焼け対策

【地植え・鉢植えともに】
花蕾は日光や霜にあたると、黄色く変色することがあります。直径10cmほどになったら、数枚の外葉で花蕾にかぶせて麻ひもなどで軽くとめておきしょう。こうすることで、真っ白な花蕾を収穫することができます。
収穫

【地植え・鉢植えともに】
花蕾が直径20cmくらいに生育したら、花蕾の下にある下葉に包丁の刃を当てて切り取ります。花蕾はかたく締まっている方がよく、隙間があいていたら収穫遅れです。
カリフラワーは頂花蕾のみが収穫でき、基本的にブロッコリーのようには側花蕾は出てきません。わき芽から収穫できることもありますが、長く残しておくと病害虫の発生源となることもあるので、収穫した後は早めに根ごと抜き取って処分し、菜園では整地しておくとよいでしょう。
注意する病害虫

【病気】
カリフラワーの栽培時に発生しやすい病気は、べと病、軟腐病などです。
べと病は糸状菌が原因の病気で、3〜6月、9月下旬〜11月の気温15〜20℃の条件下、かつ気温差が大きい時に発生しやすくなります。葉に黄みがかった斑紋が現れ、だんだんと広がって枯れ上がっていきます。気温などの条件が揃うと2〜3日で全体に広がってしまうので注意。チッ素成分が多い肥料を与えすぎると発生しやすくなります。
軟腐病は細菌性の病気で、高温時に発生しやすくなります。特に梅雨明けから真夏が要注意。
球根や成長点近くの茎、地際の部分や根が腐って悪臭を放つので、発症したのを見つけたら、周囲に蔓延しないようにただちに抜き取り、周囲の土ごと処分してください。予防としては、連作を避け、水はけをよくしていつもジメジメとした環境にしないこと。また、害虫に食害されて傷ついた部分から病原菌が侵入しやすくなるので、害虫からしっかり守ることもポイントになります。
【害虫】
カリフラワーの栽培時に発生しやすい害虫は、アオムシ、アブラムシなどです。
アオムシは、モンシロチョウの幼虫です。葉裏などに卵を産み、孵化した幼虫は旺盛に葉を食害します。葉に穴があいているのを見つけたら、葉を裏返すなどして幼虫がついていないか確認し、見つけ次第捕殺します。大きくなるとギョッとするほどのサイズになり、葉脈のみを残して食べ尽くすほどの害を与えるので、早めの対処が大切です。
アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。
カリフラワーの育て方を知り栽培に挑戦しよう

カリフラワーは大きな葉を広げて場所を取るイメージがありますが、10号以上の大きな鉢を用意すれば、ベランダでも栽培できます。極早生種や早生種を選べば栽培期間が短く、ビギナーにもおすすめ。小さな苗がぐんぐん育って大きな花蕾をつける姿に生命力を感じることができます。ぜひカリフラワーの栽培にチャレンジしてみてください。
参考文献
『甘やかさない栽培法で野菜の力を引き出す 加藤流 絶品野菜づくり』発行/万来舎、発売/エイブル 2015年4月21日発行第1刷
『別冊やさい畑 野菜づくり名人 虎の巻』発行/家の光協会 2009年2月1日発行第1刷
『別冊NHK趣味の園芸 わが家の片隅でおいしい野菜をつくる』発行/日本放送出版協会/ 2008年2月10日発行第5刷
スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。2026壁掛けカレンダー『ガーデンストーリー』 植物と暮らす12カ月の楽しみ 2026 Calendar (発行/KADOKAWA)好評発売中!
