◆「自然体」と言えば聞こえはいいが……
また、今までどおりのライフスタイルを尊重してほしいというのも、なかなかに横暴。週末婚や別居婚でなく、夫婦が同居する標準的な結婚として考えるなら、結婚とは“他者との共同生活”です。
平日でゲーム2時間、休日前で6~7時間、休日は昼すぎまで寝る……これは「自然体」と言えば聞こえはいいですが、妻側からすればただの「わがまま」に映るはず。
百歩譲って、子どもを持たずに夫婦2人きりの生活をずっと続けていくつもりならばいいですが、隆則さんは子どもを欲しがっていました。子どもができてからも、その「自然体」とやらのライフスタイルを続けるつもりなのでしょうか。
休日前に6~7時間ゲームをやっている間や、昼すぎまで寝ている間の子どもの面倒は誰がしてくれるのでしょうか。結婚前から妻がワンオペの子育てをして疲弊していく姿が今から目に浮かぶというものです……。
◆結婚したければこだわりを捨てる覚悟も
「自然体でいたい」という言葉の響きはいいですが、隆則さんのライフスタイルを結婚後も全て維持するというのは、ほぼ不可能。もし実現させるとしたら、妻への負担やストレスを掛けまくる結婚生活になりかねません。
自分のスタイルを全て封印したり変えたりしなくてはいけないわけではないものの、結婚したいのであれば、“今までどおり”とはいかないのです。自身の「こだわり」は結婚相手からすると「わがまま」になりかねないということを知っておくべきでしょう。
要するに、なんでもかんでも従来どおりのライフスタイルを貫こうとするのではなく、どうしても曲げられない部分と曲げられる部分の線引きをしておくことが重要。
独身生活で培ってきた自分の居心地の良いスタイルでも、結婚したいのであれば捨てるべきこだわり、変えるべきこだわりがあるということです。
<文/堺屋大地>
―[ゼロ恋愛 〜経験値ゼロから学ぶ恋愛講座〜/堺屋大地]―
【堺屋大地】
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。本連載意外に『SmartFLASH』(光文社)でドラマコラム連載、『コクハク』(日刊現代)で芸能コラム連載。そのほか『文春オンライン』(文藝春秋)、『現代ビジネス』(講談社)、『集英社オンライン』(集英社)、『週刊女性PRIME』(主婦と生活社)、『女子SPA!』(扶桑社)などにコラム寄稿。LINE公式のチャット相談サービスにて、計1万件以上の恋愛相談を受けている。公式SNS(X)は@SakaiyaDaichi

