時の流れが変わる空間

沖縄・那覇空港から車で70分。海沿いから高台に向かっていくと、見えてくるのは首里城をモチーフとした重厚なたたずまいの建物。ここが「ザ・リッツ・カールトン沖縄」だ。シーサーが鎮座する門を入るとエントランスがあり、ロビーがある。三線(さんしん)による沖縄音楽が流れ、時の流れがここで変わっていくようでもある。吹き抜ける風もやさしい。

ロビーの奥には御庭(うなー)と呼ばれる水をたたえた庭があり、晴れていれば青い空がそのまま映り込む。そして、その先に見えるのは名護湾。高台にあるだけに、隣接する「かねひで喜瀬カントリークラブ」の鮮やかなグリーンや、東シナ海も見渡すことができる、ぜいたくなロケーションだ。
格式高い空気を醸し出しているのは、首里城をモチーフにし、「城(グスク)」と呼ばれるこの場所で、客人を温かく迎え入れる琉球文化の精神。それがこの空間で体現されている。
沖縄文化の温かみに包まれる客室
2024年11月にリノベーションを終えて、新たに生まれ変わった全97の客室は、沖縄らしさを生かした「やんばるグリーン」と「名護ブルー」を基調としており、外の景色と調和するインテリアだ。

沖縄で古くから使われてきた帽子「くば笠(がさ)」をモチーフにデザインされた照明や、沖縄の左官職人が手がけたベッドボードなど、随所に温かみを帯びた沖縄文化の要素がちりばめられている。

各部屋からは美しい景色を望むことができるが、ぜひ楽しみたいのがビューバス。風呂に入りながら眺める景色は格別であり、心身の疲れが癒やされていく。
