いつまでも輝く女性に ranune
電車でスマホを覗き込んでくる女性…“見えにくい角度”に画面を傾けたら、驚きの一言が

電車でスマホを覗き込んでくる女性…“見えにくい角度”に画面を傾けたら、驚きの一言が

◆始発電車で見た“席取り”


電車
 井上真琴さん(仮名・30代)は、平日の朝、仕事に向かうために始発電車を待っていた。始発とはいえ利用者は多く、並ぶ位置によっては座れないこともある路線だ。

 その日、井上さんは列へ早めに並び、“じゅうぶんに座れるはずの順番”を確保していたという。そして、電車が到着し、乗客が次々に乗り込んでいった。

「私は席を見つけて座ろうとしたんです。その瞬間でした。すでに座っていた年配の女性が、私の目の前の座席に荷物を置いたんです」

 一時的に置いただけかと思い少し待っていたのだが、やがて別の年配女性がゆっくりと乗り込んできたそうだ。

「そしたら、荷物を置いていた女性が笑顔で『おはよう』って声をかけて、荷物をどかしました。その席に、後から来た女性が“当たり前のように”座ったんです」

 目の前で座席を確保され、井上さんは呆然。他の席はすでに埋まっていたため、ドアの横に立つしかなかったという。

◆譲り合いの気持ちが失せる


 その後、2人は楽しそうに会話を続けた。井上さんは、腹立たしさよりも、なんとも言えない虚しさを感じたようだ。

「言葉も出ませんでした。でも、こういう卑怯な座り方を見ると、譲り合いの気持ちがなくなってしまいます」

 これまで井上さんは、お年寄りや身体の不自由な人には、積極的に席を譲ってきた。だからこそ、今回の出来事はショックだったそうだ。

「私もいつか年を取るけど、あんなふうにはなりたくありません。ちゃんとルールを守って、常識のある大人でいたいと心から思いました」

 電車では個人のマナーが大いに問われる。だが、不快に感じても声をあげにくい空気があるのは事実だ。自分の何気ない行動が周囲の迷惑になっていないか、あらためて意識する必要があるだろう。

<取材・文/chimi86>

【chimi86】
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。
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