◆「ファミレスは高いから外食はうどん」
暮らせないわけではないが、生きる大変さが年々増している――。そんな悲痛な叫びが聞こえる調査結果だ。今回、取材班は150問以上の設問を用意。そのなかで回答数の多かったものを順に掲載した。調査ではまず、生活費などの消費動向について尋ねた。すると、「スーパーで高くて買うのをあきらめることが増えた」(1421人)、「コンビニの商品は高いので行かないようにしている」(1051人)、「スタバは高いので行かない」(750人)、「家で牛肉を口にする機会は月に2回もない」(680人)など、多くの人が食費を厳格に切り詰めている様子が垣間見えた。
2人の子供を育てながらパートの看護師として働く根本薫さん(仮名・40歳)が話す。
「我が家の年収は600万円ほど。夫が会計士を目指して勉強をしているので、今は年収増も期待できません。生活はギリギリなので、昨年末には長男に有料のピアノとバイオリンと英語の習い事をやめてもらいました。
服はフリーマーケットの閉店前の投げ売り、ないしは放出品をゲットするようにしており、外食は基本、丸亀製麺。毎月1日の釜揚げうどん半額(並180円)デーを狙って行く。友人にお茶に誘われたら、ウチでのお茶会にするよう説得する。それならタダで済むし、友人からお茶菓子がもらえるから。そうやって徹底的に支出を減らしてます」
娯楽消費の結果を見ても、「ディズニーやUSJはお金がかかりすぎるので行けない」(1202人)、「Nintendo Swich 2は高すぎて買えない」(979人)など、国民的人気を誇るレジャーやゲーム機がもはや“手が届かない存在”になっている様子がうかがえる。インバウンド客が増える一方で、「お金がかかるので何年も旅行にも行けてない」(761人)のが、今の日本の中流なのだ。
◆生活編
(n=世帯年収400万~700万円未満の男女3700人 複数回答)・スーパーで高くて買うのをあきらめることが増えた 1421人
・キャベツが1玉200円なら買わないようにしている 1201人
・コンビニの商品は高いので行かないようにしている 1051人
・基本的に特売品やクーポン割引のものしか買わない 959人
・外でコーヒーを飲むときスタバは高いので行かない 750人
・スーパーよりも業スーやハナマサでまとめ買いする 698人
・携帯電話は格安スマホで月3000円以下に抑えている 684人
・家で牛肉を口にする機会は月に2回もない 680人
・ニクロも高いのでSHEINで服を買っている 672人
・お米が高すぎるのでパンや代替品で我慢している 638人
・電気代が高いので暑くてもエアコンはつけない 527人
・夫婦どちらかが倒れたら経済的に破綻する 501人
・生活費が足りなくなって借金をしている 199人
・ここ1年以内に家賃を滞納したことがある 72人

