石川光夫さん(仮名・40代)は、ラーメン店で“ありえない客”を目撃したことがあるという。

◆超有名店で講釈を垂れる50代男性
ある日、石川さんは都内の超有名店を訪れラーメンを食べていたところ、50代くらいの男性がブツブツと独り言を言っていた。「『このスープはガラを使って炊いているから旨味がすごい。セントラルキッチンを使わず、店でしっかり炊いているからこの味が出る。チェーン店では出せない味だ。ガラは……』と、うんぬんかんぬん。『美味しんぼ』の海原雄山かと思うような感じで、隣の女性に向かって講釈を垂れていたんです。てっきり2人は知り合いだと思っていたのですが……」
着丼を待っていた女性から、予想外の発言が飛び出す。
「女性は『なんなんですか。やめてください。うるさいし、私、あなたの講釈を聞きに来たわけではありませんよ。余計なことしないでください。だいたい、あなたは一体誰ですか? なにが目的で私に話しかけるんですか?』と、言い返したんです。おそらく店内の全員が知り合いだと思っていたことでしょう。ラーメンの熱気に包まれた店内が、一気に凍りつきました」
◆「話しかけないでください」と言われているのに…
一方の男性はどこ吹く風で、口数を減らさない。「『いやいや、ラーメンの楽しみ方を教えてあげているんですよ』と言い、その後も『ご飯は注文しましたか? ラーメンにのりを巻いて食べるのが正しい食べ方ですよ』『にんにくはたっぷり入れないとおいしくない』などと、しつこく説明を続けていました」
女性は「あなたの言っていることは全部知っています。とにかく話しかけないでください」と何度も伝えるも、効果はなかった。
「男性は『僕はラーメンにめちゃくちゃ詳しいから、普通の人じゃわからないことも全部知っている。たとえばこの麺。ここの店は◯◯製麺の麺を使っていて、このスープでなければ合わない』と知識自慢のギアを上げました。果てには『僕についてくれば、おいしいラーメンをたくさん食べさせてあげますよ』とナンパまがいの台詞まで発して。これはちょっと、さすがに見て見ぬふりはできないぞと思いはじめていました」

