女性活躍推進に優れた上場企業を選定する「なでしこ銘柄」。経済産業省と東京証券取引所が共同で実施している制度で、選定企業は成長する企業を見極めたい投資家にとってだけでなく、働きやすい職場を探す女性にとっても要チェックと言えるでしょう。そこで今回は、なでしこ銘柄の選定基準や区分、最新の2024年度の選定企業一覧、実際にその企業で働く社員や元社員の口コミなどを掲載。ぜひ参考にしてみてください。
なでしこ銘柄とは?

なでしこ銘柄とは、経済産業省と東京証券取引所が2012(平成24)年度から共同でスタートした制度です。「女性活躍推進」に優れた上場企業を「なでしこ銘柄」として選定。中長期的に企業価値の向上が期待できる企業として投資家に紹介することで、企業への投資促進や各社の取り組みの加速化を狙いとしています。
取り組みは2024年度で13年目。2025年3月には、「日本企業の競争力強化のためには、女性活躍をはじめとするダイバーシティ経営に取り組むことが重要」というコンセプトのもと選定された2024年度の「なでしこ銘柄」「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」が発表されました。
なお、2025年度は8月下旬〜10月中旬ごろに企業からの応募受け付けを予定しています。
>>経済産業省:女性活躍に優れた上場企業を選定「なでしこ銘柄」
女性の転職者は「なでしこ銘柄」の企業をチェックした方がいい?

選定された企業は、「採用から登用までの一貫したキャリア形成支援」や「共働き・共育てを可能にする性別を問わない両立支援」を進めており、女性が働きやすい企業が多くそろうのが大きな特徴です。
このため、選定企業の一覧は投資家だけでなく、よりよい職場を求める女性の転職者の転職先としてもおすすめの企業と言えるでしょう。特に、育児と仕事を両立したいワーママはぜひ、選定企業をチェックしてみてください。
なでしこ銘柄の選定方法

なでしこ銘柄は、東京証券取引所のプライム市場・スタンダード市場・グロース市場に上場している全企業を対象に応募を受け付けます。2024年度の対象企業は2024年8月26日時点で上場している約3900社でした。
選定では応募があった267社の企業に対して、最低限クリアしたい基準を設けてスクリーニングを実施。その基準をクリアした企業を審査した上で、2024年度の「なでしこ銘柄」23社と「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」16社を決定しました。
なお「なでしこ銘柄」の選定では応募企業を下記の表の通り、全18種類の業種に分類。選定企業は各業種のトップ1〜2社に限られています。
| 2024年度の「なでしこ銘柄」の業種分類 | ||
| 食品 | 鉄鋼・非鉄 | 運輸・物流 |
| エネルギー資源 | 機械 | 商社・卸売 |
| 建設・資材 | 電機・精密 | 小売 |
| 素材・化学 | 情報通信 | 銀行 |
| 医薬品 | サービスその他 | 金融(除く銀行) |
| 自動車・輸送機 | 電気・ガス | 不動産 |
