◆サイドメニューを充実させるのは愚策
子どもの頃、うどん屋で月見うどんと親子丼を一緒に食べようとしたが、小学生の胃袋では無理で、それぞれ半分ずつ食べたあと、親にバトンタッチした悔しい記憶がある。同席していた叔父がドン引きしていた。今は30代、食欲は抑えきれない。あの頃の自分とは違う。親子丼もうどんも、まぐろのたたき丼も、残さずに全部食べてやる。
つまり、2000円分食べるために、無理しているわけではないということを理解してほしい。
ちなみに、丼もの屋でサイドメニューを充実させるという注文は愚策だ。というのも、それぞれ丼の「頭」になるため、大量の米が必要になる。だったら、最初から丼にしてしまえば米問題は解決だ。国の米はますます減っていく。
◆相当な贅沢感が味わえる「1個100円の卵」

そして、親子丼に卵黄を乗せるという「エウレカ」はいつから始まったのだろうか? 濃厚さが倍増し、100円追加するだけで相当な贅沢感がある。
そもそも、100円で卵をトッピングするのはコストパフォーマンス的には最悪だ。スーパーなら6個入りで200円程度なのに、外食だと1個で100円もする。「1年で計算すると〜」みたいな発想は嫌いなので深くは考えないが、トッピングするたびに「身分相応な金の使い方」をしている気になる。これを「奢侈(しゃし)」という。


