物価高で値上げを余儀なくされた結果、今やひとりあたりの単価は1200円になったという。それでもカレーチェーンといえば、ココイチしか思い浮かばないくらいには、我々の生活に浸透している。

◆「何もせずに2000円」はいかない
人気の理由は、辛さやトッピングをカスタマイズできる点だろう。「カレーライス」といえばじゃがいも、にんじん、玉ねぎが定番だが、ココイチではあさり、ツナ、いか、タルタルソースなど、家庭では真似できないようなトッピングができる。チェーン店でありながら、実はみんなが同じメニューを食べているわけではないのだ。トッピングの豊富さゆえか、この連載を始めて以降、読者から「ココイチだったら何もせずに2000円いきますよ」と言われたが、そんなことはない。カレー一杯に2000円もかけることは難しい。外食に毎回2000円くらいカネをかけているから筆者だからこそ、“2000円の壁”というものを理解しているのだ。
というわけで今回は、「高くなりがち」というイメージのあるココイチで実際に2000円使って、「満腹になれる」トッピングを紹介していきたい。
◆カレーに金を払うのに抵抗を感じるワケ

ナンで食べるインドカレーならともかく、バイキングなどでカレーを食べる人を見ると、つい呆れてしまう。個室ビデオの宝島24ですら、そこそこのカレーを提供している。そのため、金を払ってカレーを食べることに抵抗を感じるのだ。
それに、筆者の母は料理上手で、子どもに出せば無条件で喜ばれるカレーを、中学生の頃には『ためしてガッテン』(NHK)のホテル風カレーで一段進化させてしまっていた。幸か不幸か、「おふくろの味」というか、「カレーのシンギュラリティ」が発生してしまい、並のカレーでは満足できない体になってしまった。
そんな筆者のトッピングはシンプル。豚しゃぶカレー(982円)をベースに、1辛(25円)、追加ソース(167円)、チーズ(264円)、なす3個(90円)、半熟タマゴ(120円)。追加ソースはルーを多めにしてもらうことなので、実質、追加トッピングは3種類である。それを500グラム、つまり3合の米(260円)にかけて食べる。これで1908円だ。

