ミャンマーと日本のハーフだという彼女が春先から没頭するのは、筋トレ。その肉体美から、堅実に努力を積み上げていった結果がわかる。一方で、四年制大学を卒業して経験した就職活動の日数はたった1日という世間ずれした側面も。彼女はなぜ新卒カードを捨てて、インフルエンサーという生き方を選んだのか。

◆卒業間際に就活セミナーから逃亡…
――大学では美術を学んでいたと伺いました。Chimu:そうですね。小学校入学前から絵を描くのが好きで、そのまま美術を勉強するために大学へ入学しました。大学時代は、絵画はもちろん、さまざまな創作を行いました。美術はあいかわらず好きなのですが、日本で美術で食べていくのはとても難しいですよね。
――大学4年生で経験した就職活動の日数が“1日”というのは驚きました(笑)。
Chimu:大学時代はアルバイトで夜職をやっていました。売上のために一生懸命仕事に取り組む姿勢は全然なかったですね。サークルの飲み会があれば当日欠勤、大学生活を楽しむことを優先していました。そんな不真面目な勤務態度でも、そこそこ稼げてしまっていたんですよね。
大学生の終わり頃、これから就職活動をする子たちを集めておこなわれるセミナーに参加しました。みんなでディスカッションをやる様子を企業の人事部がみていて、「逆オファーがくるかも?」みたいなのが売りのイベントです。そこで提示されている給与などの条件をみて、「やりたくない仕事をして、これだけしかもらえないのは私には耐えられない」と判断して、その場から逃亡したんです(笑)。就活はそれきりですね。
◆「今が一番若い」からこそ
――正確には“1日”ですらなかったわけですね! 日本には「若いうちは安い賃金に耐えて……」という我慢信仰が根強いですよね。Chimu:そうですね。よく「インフルエンサーなどの生き方は若いうちしか通用しない」「先を見通せていない」というような声があるのですが、年齢を重ねてからの生き方は、そのときの自分が考えればいいことだと思っています。「今が一番若い」という言葉がありますが、本当にその通りだと思っていて。何歳の私でもその時その時で上手いことやってくれるという自信と信頼があるので、未来の自分に全て委ねて今を楽しく生きさせてもらっています。

