◆被害者の男性がまさかの行動に
それでも男性は状況を説明。ただし、日本語で話していたため、女性が理解しているようには見えなかったそうだ。「最初は彼も我慢していたと思います。この時点でも『落ち着いてください』『まずは話を聞いてください』と訴えていましたが、女性はまったく聞く耳を持ちませんでした。男性もこの時までは怒りを露わにすることはなかったのですが、限界が来ちゃったんでしょう。突然、女性のスーツケースを蹴ったんです」
その衝撃でスーツケースは倒れたが、これだけでは終わらない。なんと男性は横になったスーツケースを足で2~3回踏みつけたのだ。あまりの豹変ぶりに先程まで逆ギレしていた女性も言葉を失い、さすがに少し怯えているように見えたという。
◆素通りする人も多数…
「私以外にも2~3人、その様子を見ていた方がいましたが、あとはみんな素通り。日中の比較的混んでない時間帯とはいえ、ホームにはそれなりに人はいたんですけどね。ちなみに男性はスーツケースを踏みつけた後、女性に背を向けて早足でその場を立ち去りました。女性は転がった自分のスーツケースをしばらくチェックしていましたが、幸い壊れてはいなかったのか彼女も男性とは反対方向に歩いていきました。時間にして1~2分の出来事だと思いますが、なんかスゴいものを見てしまった気がします」
国籍や人種、性別に関係なく、すれ違いざまにぶつかってもそのままスルーする人は少なくない。一歩間違えば大きなトラブルの原因となりうる。
もし自分が加害者となってしまった場合、そうしたリスクを回避するためにも「すみません」の一言くらいは口にするべきだ。また、駅や空港でスーツケースを転がすときは、“自分の後ろにも誰かがいる”という意識を忘れないようにしたいものである。
<TEXT/トシタカマサ>
【トシタカマサ】
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

