
◆きっかけは「上司とのダブルデート」
——お二人の出会いのきっかけは何でしたか。小坂井さん(以下同):僕の働いている会社の、取締役部長から紹介してもらいました。彼とは中学校1年生からの友人で、もともと彼に声をかけられて今の会社に入社しています。ある日、部長から「奥さんと、その妹さんと出かけるからついてきて」と誘われて、そこに、のちに妻となる女性がいたというわけです。
——第一印象はいかがでしたか?
正直、最初は恋愛対象として見ていませんでした。「当分、恋はしない」と思っていた時期でしたし、当時は僕が31歳で、彼女は21歳。11歳も年下だから「恋愛対象に見てもらえないだろうな」と思っていました。
——それがどうやって交際に発展したのでしょうか?
積極的にアプローチしてくれたのは、実は彼女の方でした。僕の顔のパーツ、特に目が好きだとストレートに言ってくれたんです。
二人でも会うことが増えて「付き合ってないのに遊ぶのもな」と感じて、思い切って交際をスタート。付き合い始めたのは令和6年7月7日で、その1年後に婚姻届けを出しています。
◆「蛙化した!」でも、位置情報共有アプリは「断固拒否」
——なぜ、奥さんは22歳という若さで結婚を決意したのでしょうか?同棲してみて、このままだと「だらだらいきそうだな」と感じたそうです。ずるずると関係を続けて、そのままデキ婚……となりそうだったので、子どもを迎えるためにもきちんと形にしたかった。ちょうど区切りがよかったので、令和7年7月7日に結婚しました。
——小坂井さんに結婚願望はあったのですか。
結婚したいと思ったことは一度もありませんでした。僕の地元である岐阜は、高校卒業後や20代前半で結婚する人間が多く、周囲はすでに結婚していたんです。でも、僕はバドミントン、麻雀、ゴルフなど、趣味の時間を大切にしたかった。
一方で「子どもは欲しい」と思っていたんです。僕の趣味を尊重しつつ、子どもを育ててくれる女性なんていないだろうな……と、半ば諦めていました。でも、彼女はそれを許してくれた。これが結婚を決意した理由のひとつです。
——付き合った当初から、趣味に理解があったのですか?
はじめは違いました。それまで、妻は「LINEの返信は5分以内」「毎日電話」が当たり前という恋愛をしていました。一緒にいる時にスマホをいじるのもNGでした。
「位置情報共有アプリ入れようよ、周りはみんな入れてるよ」と言われたけど、僕は断固拒否(笑)。LINEも既読スルーしていると「蛙化(注:交際直後に冷めて態度を変えること)した!」となじられました。
でも、徐々に妻が変わっていったんです。友だちといる時に電話をされて「それはやめてほしい。せっかくの友だちといる時間を、他のことにとられたくない」と伝えたり、5分以内の返信を「しない」という態度を徹底したことで、理解をしてもらいました。
——なぜ奥さんは変わることができたのでしょうか?
妻がまだ20代という若さで、外にコミュニティがあることが大きいと思っています。夜まで仕事をした後も友人と遊びに行くなど、彼女自身が自由なんです。だから、僕の行動をとやかく言わない。
年上や同い年の元カノたちは、電話をしてきたり、束縛したがる人が多かった。僕は全く干渉しないから、それを物足りないと言われたこともあります。妻とは「お互いに干渉しない」という共通の性格が、結婚の決め手になりました。

