
不動産投資家たちは、血眼になって儲かる「アパート」「マンション」を探しています。しかし、価格は高騰し、利回りは低下。その買い付け競争は、もはやレッドオーシャンです。そんな激戦区を横目に、37歳でFIREを達成した大家のプーさんは「主戦場はそこではない」と断言します。彼が「最強の投資」と位置づけるのは、多くのプロが「手間がかかる」と見向きもしない、「戸建て」です。なぜ、戸建て市場にこそ資産を築くチャンスが眠っているのでしょうか。本記事では、同氏の書籍『月1時間労働で家賃年収7000万円! 億り人大家さんが教える 首都圏×地方 戸建て投資術』(宝島社)より、戸建て投資で稼ぐノウハウを解説します。
「一棟もの」の利回りは下がり続けている
戸建てには、アパートやマンションなどの一棟ものの収益不動産とはまったく違う「特性」があります。例えば、低価格で始められる敷居の低さ、売主の多様性、柔軟な出口戦略(目利きさえあれば)、高利回りを狙えるポテンシャルなどです。
もちろん、規模が小さいので手間はかかります。しかし、その“手間”や規模拡大スピードの遅さ(金融機関の姿勢による)があるがゆえに、プロや他の投資家が敬遠します。
「戸建てを一戸買うのも、アパートを一棟買うのもやることはそれほど変わらない。だから効率がいいアパート・マンションしか買わない」そう考え、多くの中・上級者が「捨てている市場」だからこそ、初心者にチャンスが生まれます。大手が参入しないエリアで中小企業が頑張っているのと同じです。
投資用物件においては、最終的に「数字」がすべてです。投資では感情でなく、合理性と収益性が最優先されます。そして、本書で紹介する戸建て投資の手法なら、人生を1〜2回満喫できるレベルの資産を築くことは難しくありません。それならば、投資家たちがしのぎを削る一棟ものの買い付け競争に飛び込む必要はないのではないでしょうか。
もちろん、一棟ものには短期間で一気に家賃収入や借入を増やしていけるなど、特にスケールメリットを主軸とした良いところもたくさんあります。しかしその一方で、頻繁な入退去、入居者が多いゆえのトラブルやストレス、失敗したときのダメージの大きさ、買い手が投資家に限定される、全空にして土地にするのが困難といった懸念点も存在します。
それでも利回りが高く、融資が付きやすい時代には食らいついていく価値がありました。しかし、状況は変わっています。アパートや一棟マンションの価格は年々上昇し、利回りは低くなり、10年前、5年前と同じ手残りを得るためには、より大きな借金が必要になっています。さらに、借入金利は上昇に向かい始めています。
戸建ては、その逆です。資産が増えるスピードは一棟ものよりも遅くなりがちですが、入居付けが容易で、出口も取りやすく、リスクは小さめです。一番のメリットは、最後に土地として売りやすいこと。不動産投資家に限らず、土地を買いたい人たちは常に多くいるため、特に首都圏での引き合いは強力です。
なぜ、戸建てに「掘り出し物」が多いのか?
一棟マンションや一棟アパートの売主の多くは、投資家です。つまり、「数字が合わない(あまり儲からない物件)」「処分(入居付けが難しくなってきた物件や、これから修繕費がかかってくる物件)」といった理由で売却されることが多く、必然的に“おいしい物件”に出会う確率が下がります。
一方、戸建ての売主は圧倒的に「投資家・事業家ではない」一般の方が多いです。「親から相続したけれど使い道がない」「急な転勤で空き家になった」「老朽化が進み、もう使えない」といった、個人的な事情で売りに出されるケースが大半です。
これが何を意味するかというと、売主が「プロ」ではないため、相場を知らずに割安で出してくることがあるのです。これこそが戸建て投資の”掘り出し物”の多さにつながっています。
また、戸建ては多くの個人投資家にとって選択肢の広い商品です。
地方に目を向ければ、数十万円で売られている空き家があります(アパートでも格安のものがありますが、再生に多額のコストが必要になることが大半。それに対して、戸建ては少しのリフォームで貸し出せるものが見つかりやすいです)。
一方で、都市部では数千万円以上、時には億を超えるような戸建ても存在します。売りに出されている物件の数も、収益物件とはけた違いの多さです。この中から、投資家は自己資金やリスク許容度に応じて柔軟に選択することができます。
大家のプーさん
不動産投資家
