自販機で出会えるホラー菓子。闇籤(やみくじ)に込めた遊び心

コロナ禍ではイベントが次々に中止になり、活動の場を失ったナカニシさん。それまで突っ走ってきただけに、充電期間になったとも言います。それでも「ただ待つのは性に合わない」と、お菓子の自動販売機に目をつけたそう。
「自販機から目玉が出てきたら、面白いかも!」とすぐさま行動。

約1年の交渉期間を経て、最初に設置した大阪モノレール・大阪空港駅の自販機は、すぐさまSNSで話題に。自販機の棚をすべて埋める商品づくりに2日かかるそうですが、作っても作ってもすぐに完売…。寝れない日々が続いたと振り返ります。

現在は大阪空港と心斎橋・ビッグステップの2カ所に設置されています。そんな自販機の中には、ナカニシさんの遊び心が光る「闇籤(やみくじ)」も潜んでいます。見た目は普通のおみくじですが、内容はかなりクセ強め。手描きのイラストとブラックユーモアがじわじわ笑える不思議な世界です。

そして、箱に添えられた熨斗の水引には、なんと“眼球の血管”をモチーフにしたデザインが。怖いはずなのに、細部まで徹底された世界観に思わずうなってしまいます。「怖い=楽しい」に変換してしまうセンスこそ、唯一無二と呼ばれる理由なのかもしれません。

怖いものを作っているのに、ナカニシさん自身は明るくて朗らか。そのギャップは本当に魅力的でした。根底に「楽しんでほしい」を忘れないエンターテイナーの挑戦はまだまだ続きます。ちなみに今は「舌」を開発中だそうです…(笑)
怖いのに惹かれる。“ゾクッ”の奥にあるのは、楽しませたいという優しさ
ホラー菓子というと、ただのネタや話題づくりと思われがちですが、ナカニシさんの作品には、確かなストーリーと人間味があります。怖がらせたいわけじゃない。驚きの先に“笑顔”を生み出したい。それが、彼女がお菓子を作り続ける理由です。
「怖い」を通して人を楽しませる。そんな新しいエンタメスイーツが、大阪から世界へ広がっていくかもしれません。
About Shop
中西怪奇菓子工房。
販売場所:大阪モノレール「大阪空港」駅構内、心斎橋ビッグステップ1階、公式オンラインショップ
Instagram:@mogitoru

あかざしょうこ
ウフ。編集スタッフ
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関西方面のスイーツ担当。1984年生まれ、大阪育ちのコピーライター。二児の母。焼き菓子全般が好き。特に粉糖を使ったお菓子が好きです。