◆米中関税戦争が偽ラブブを生んだ
![中国発[偽ラブブ密輸ルート]の実態](https://assets.mama.aacdn.jp/contents/210/2025/10/1761351454386_edxmvodlbxh.jpg?maxwidth=800)
「偽ラブブは衣類や他のぬいぐるみ、おもちゃと交ぜて送るようで、バレにくいのでしょう。ラブブに似たようなキャラグッズはたくさんあるので、日本の税関も見分けがつかないと思います」
配送費を含めても一個あたり千円以下で仕入れた偽ラブブは、日本で数倍、ときには10倍以上の価格で販売される。ひと儲けを企んで、商材として扱う国内業者が出てくるのも当然だろう。
真贋鑑定システムを導入するフリマプラットフォーム「スニーカーダンク」によると、7月の偽ラブブの流通量は1月に比べ、2.7倍に増加したという(同社プレスリリース)。
日本だけでなく、欧米でも偽ラブブは社会問題化しているが、中国政府はなぜ本気で摘発しないのか。中国に拠点を置く調査会社・アライジェンスコンサルタンツの太田基寛氏はこう述べる。
「近年、中国における模倣品関連の摘発は食品や医薬品、自動車部品がメインです。これらは生命に関わるので、最優先事項となっています。一方、ラブブのようなおもちゃは優先順位が低いというのが実情です。さらに米中関税戦争の影響も大きい。おもちゃ産業は対米輸出が激減し、どこも苦境に喘いでいます。昨年に続き今年もクリスマス商戦向けの輸出は絶望的です。偽ラブブの黙認は、苦境に立つおもちゃ産業への救済だという声もあります」
ブームが続く限り、偽ラブブの国内流入は続きそうだ。
◆偽ラブブにもいろんなバージョンが!
![中国発[偽ラブブ密輸ルート]の実態](https://assets.mama.aacdn.jp/contents/210/2025/10/1761351454225_z65yxyl532s.png?maxwidth=800)
中国全土の工場で作られている偽物。主に中国内で流通している。作りは粗く、容易に偽物だと判別が可能
•東莞版……出荷単価:800~2000円
広東省東莞市の工場で作られた高品質の偽物。QRコードの真贋判定を突破するものも。欧米向けに輸出される
•義烏版……出荷単価:200~400円
浙江省義烏市で作られた粗悪品。途上国を中心に海外にも数多く輸出される。縫製は雑で模倣レベルは著しく低い
•台州版……出荷単価:700~1200円
浙江省台州市で作られた、東莞版と義烏版の中間的存在。価格と模倣レベルのバランスの良さから最近増えている
取材・文・撮影/週刊SPA!編集部
―[中国発[偽ラブブ密輸ルート]の実態]―

