◆ケツに嫉妬? あるわけないです
――今回の『ダブルインパクト』優勝で、大きな肩書を手にされたと思います。出場は即決ですか?辻:マネジャーのLINEで大会のことを知ったんですが、『キングオブコント』に向けて新ネタを作っている時期だったから、まだ戦わせるのかと思って、最初はめっちゃ嫌でした。だけど、ほかの賞レースで点数が伸びず、負け続けている状態で自信を完全に失ってはいたので、悩みましたが、違う大会で試せたのはよかったです。
――イケるとの手応えは、どのあたりで感じましたか。
辻:審査員が発表されたときですかね。『キングオブコント』は分析的かつ批評家目線やから、パンチが大きめの僕らのネタだと隙を指摘されて点数が伸びにくいんです。対して『ダブルインパクト』の審査員は、テクニックよりも、純粋に面白いかどうかで判断してくれる方々ばかりだった。そこに勝機を見いだしました。

辻:それは新発見でした。でも、なんでかは誰もわかってない。
ケツ:そこは努力している部分でなく、生まれ持った才能です。
辻:間違えないでほしいのは、かわいそうに思われない、同情されていないだけってこと。むしろ潜在的に苦しい目に遭ってほしいとさえ思われていて、ケツが転ぶと、お客は爽快な気分になれることまである。その不思議さはケツの魅力ですけど、愛されているわけではないから嫉妬とかはないし、絶対になりたくない。ほんま嫌ですね。
ケツ:いい意味で人間として扱われてないと解釈しています。
――(笑)。ただ、ケツさんのキャラは欠かせないですよね。
辻:生かすしかないんでね。ケツは台詞を瞬間的に覚えるのは得意なんですけど10ステージ中8回くらい、めっちゃミスる。
ケツ:賞レース直前の舞台でも、大体やらかしてますね。
辻:しかも「女風呂入れや」を、「男風呂入れや」とか、ほんまに、えげつないミスを平気でやりおるんですよ。一応、イジるんですけど、ケツは返してこられない。ミスっていること自体にそもそも気づいていないんです。
ケツ:ようそんなんでお金もらってますよね。
◆芸人イジりに手を出して、中毒になりたくないですね
――今年は『キングオブコント』には出場されてないですね。辻:今年はもう賞レースはええかなって。来年はわからないですが。先日、(※4)「UNDER5 AWARD」を観ていたら、「生姜猫」っていうトリオが出ていて。そこまで伝わってないんやけど、やっていることはめっちゃおもろい。僕らも流行や洗練さを追うのではなく、スベってもいいから自分らがおもろいと思うネタで勝負してきた。そういう後輩をライブに呼んだりして、そうしたお笑いをもっと守っていきたいと思いましたね。
ケツ:笑いが確約されるからといって芸人イジりに手を出して、中毒にはなりたくないですね(笑)。

