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「父さん、ごめん…本当にごめん」都内大学に通う息子、震える声で「まさかの告白」。苦しい生活のなか〈月8万円〉仕送りを続けていた父の決断【FPの助言】

「父さん、ごめん…本当にごめん」都内大学に通う息子、震える声で「まさかの告白」。苦しい生活のなか〈月8万円〉仕送りを続けていた父の決断【FPの助言】

星野さんの選択――息子を支える決断

星野さんは消費生活センターに相談し、警察に被害届を提出。弁護士にも話を聞きました。

「クーリングオフの期間は過ぎているが、詐欺として立証できれば返金の可能性がある」という希望の光も見えましたが、業者と連絡が取れない状況では難しいのが現実でした。また、息子には次のように伝えました。

「借金の肩代わりをするから、まずは学業に専念しなさい。お金のことは親が何とかする。おまえの将来の方が大切だ」

この決断について、星野さんは振り返ります。

「確かに50万円は大きな金額です。でも、息子が学業を諦めて借金返済のために働き続けることの方がよっぽど大きな損失だと思いました」

家族を守るために知っておくべき重要なポイント

星野さん親子の体験から、私たち60代の親世代が学ぶべき教訓を5つのルールにまとめました。

1. 日常的な親子のコミュニケーション
深みにはまらせないためにも、定期的な連絡と困った時に相談しやすい関係性の構築が何より重要です。

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2. 詐欺手口の最新情報を把握
「絶対に儲かる」「AIが自動で稼ぐ」「友人も成功している」は詐欺の常套句だと教えましょう。

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3. 早期相談の重要性
被害に気づいたら、消費生活センター(188番)や警察への相談を躊躇しないことです。

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4. 金融教育の実施
子どもが社会に出る前に、正しい金融知識を身につけさせることが親の責任でもあります。

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5. 無条件の支援姿勢
子どもが失敗した時こそ、親として支え続ける姿勢が回復への第一歩になります。

星野さんのように、我が子への深い愛情から始まった仕送りが、思わぬ形で試練となることもあります。しかし、その愛情こそが、困難を乗り越える力になることも事実です。

「息子は今、真面目に大学に通っています。この経験を通じて、お金の大切さと人を信じすぎることの危険性を学んでくれました」と星野さんは穏やかに話します。

現代の複雑な社会で子どもを守るために、私たち親世代も常に学び、備え続けることが求められています。そして何より大切なのは、子どもとの信頼関係を築き続けることなのです。

ファイナンシャルプランナー
青山創星

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