いつまでも輝く女性に ranune
交差点で“あおり運転”された女性。恐怖で動けなくなっていたら…救ってくれたトラック運転手の“一喝”

交差点で“あおり運転”された女性。恐怖で動けなくなっていたら…救ってくれたトラック運転手の“一喝”

◆凍った道で迫るエンジン音


冬の大雪
 冬になると雪が積もる地方都市。高田里香さん(仮名・40代)は、もともと雪道の運転が苦手だという。

「法定速度の40キロでも滑りそうで怖いんです。いつも20キロくらいでゆっくり走っています」

 その日も同じように、市道を慎重に進んでいた。

「すると、後ろからものすごいエンジン音が近づいてきたんです。ミラーを見たら、軽自動車がピッタリ後ろについていました」

 ライトが眩しいほどの距離で、車体を震わせるようなエンジン音だったようだ。

「怖かったです。道が狭くて避ける場所もなくて、緊張で手が冷たくなりました」

 やがて、軽自動車は爆音を上げながら無理やり追い越していった。

◆側溝に落ちて自走不能に


「すごいスピードでしたね。地元の人なら、あんな運転は危険なので絶対にしません」

 その車が見えなくなった数分後……。

「カーブが曲がった先で、軽自動車が側溝に落ちていました。車体が斜めに傾いていて、動けない状態でした」

 高田さんは、その横を静かに通り過ぎたという。

「同情はしました。でも、危ない運転をしたらこうなると思いました。雪道はとくに、スピードよりも慎重さの方が大事なんです」

<取材・文/chimi86>

【chimi86】
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。
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