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自宅マンションで孤独死した高齢男性…遺族からの「マンション処分の相談」に司法書士が立ち尽くした理由

自宅マンションで孤独死した高齢男性…遺族からの「マンション処分の相談」に司法書士が立ち尽くした理由

亡き妻には「半血きょうだい」が5人

この事実は時間が経っても変わりません。放置していても自然に解決することはなく、むしろ状況が悪化するケースが多いのです。

ただし、雪乃さんにきょうだいがいない場合(両親は他界している前提)は、遺産分割協議を経ずに登記変更ができる可能性があります。

大輔さんは「兄嫁の雪乃さんは、戸籍上〈長女〉と記載されていますし、生前もきょうだいの話は一度も聞いたことがありません」といいます。

大輔さんが持参した資料を確認すると、洋介さんの不動産関連の契約書類がまとめられた冊子があり、そこには亡くなった雪乃さんの戸籍謄本類が混じっていました。

鉛筆のメモ書きもされていたことから、おそらく洋介さん自身が妻の戸籍を取得したのでしょう。

一縷の望みをかけて、戸籍謄本に目を通してみます。すると、雪乃さんの父親と母親のあいだには、子どもは雪乃さんしかいませんでした。ただし「雪乃さんの父親と母親の間」においては、です。

その戸籍謄本からは、雪乃さんの父親は雪乃さんの母親と婚姻前に前妻と死別しており、その前妻との間に少なくとも子どもが5人いることが読み取れました。

「放置」の末路

雪乃さんの母親違いの「半血きょうだい」は、年齢的に亡くなっている可能性が高いでしょう。そうすると、その子であるおいやめいの全員が相続人となります。

専門家として推察すると、相続人の確定には不足する戸籍謄本であり、おそらく亡くなった洋介さんは、この段階で戸籍の取得や、亡き妻の雪乃さん名義の相続登記を諦めたのでしょう。

筆者は大輔さんに、読みとれる実情と推察した内容を伝えました。

亡き兄である洋介さんのマンションを大輔さんの名義にするには、洋介さんのきょうだいだけでなく、洋介さんの亡き妻・雪乃さんの半血のきょうだいも調べたうえで協力を得ないとなりません。そしてこの作業は、自分で行うには相当困難であり、専門職に頼めば相応の費用が発生します。解決するには、前途多難な道のりを歩まねばなりません。

打ち合わせの席で、筆者がその旨を説明したところ、鈴木さんから驚くべき言葉が発せられました。

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