愛していたのに…「年収1,100万円・大企業に勤める36歳男性」1児の父となり幸せの絶頂から地獄へ。絶対に許せなかった「妻による家族ぐるみのウソ」

愛していたのに…「年収1,100万円・大企業に勤める36歳男性」1児の父となり幸せの絶頂から地獄へ。絶対に許せなかった「妻による家族ぐるみのウソ」

配偶者が隠していた「ある事実」を知り、信頼を失ったとき、しかし、離婚を選択しようにも、そこには経済的なハードルが立ちはだかります。実例をみていきましょう。

順風満帆だった結婚生活

大手企業に勤務するリョウさん(仮名/36歳)。年収は1,100万円、首都圏のマンションに暮らし、出産を機に仕事を辞めた妻・アヤメさん(仮名/31歳)と、2歳になる長男・Aくんとの3人暮らしです。

少し前まで幸せな家庭でした。しかしいま、リョウさんは離婚と、それに伴う財産分与や養育費の現実に悩み、地獄のような日々を送っています。

きっかけは、妻の実家で偶然みつけてしまった「ある物」でした。

リョウさんとアヤメさんは、知人の紹介で出会い、1年半の交際を経て結婚。結婚3年目には待望の長男Aくんが誕生しました。

「息子の名前を決めたのは妻でした。『どうしてもつけたい漢字がある』と提案されたんです。響きもよく、画数も悪くなかったので、僕も快諾しました。息子は本当にかわいいです。仕事で疲れて帰っても、息子の寝顔をみるだけで疲れが吹き飛びます」

しかし、息子が2歳になったある週末、その幸せは崩れ去りました。

妻の実家でみた「卒業アルバム」

その日は、妻の実家に家族3人で遊びに行っていました。アヤメさんが友人の結婚式の写真を探したいと、リョウさんも手伝って押入れの段ボールを整理することに。

「アヤメの高校時代の卒業アルバムをパラパラめくっていると、ある男子生徒の写真で手が止まりました」

そこには、息子Aくんと「漢字一文字までまったく同じ名前」の男子生徒が写っていました。よくある名前なら偶然で片付けられたでしょう。しかし、Aくんの名前は、読み方は一般的でも、漢字の組み合わせが少し珍しいものでした。

胸騒ぎを覚えたリョウさんは、近くにいた義母(アヤメさんの母)に、冗談めかしてそのアルバムをみせました。

「お義母さん、この子、Aと同じ名前ですね。すごい偶然だなあ」

すると、義母の顔色がサッと変わり、視線を泳がせたのです。「あ……ああ、そうね。その人ね……。アヤメちゃんが昔、すごく好きだった人で……。でも、もう関係ないから!」

その慌てぶりと「昔すごく好きだった」という言葉で、点と線がつながりました。

「推し活みたいなもの」と泣く妻

その夜、リョウさんは寝かしつけを終えたアヤメさんを問い詰めました。最初は「偶然だよ」とはぐらかしていた妻ですが、義母の反応を伝えると、泣き出しました。

「……そうだよ。リョウと付き合う前に付き合っていた人の名前。どうしても忘れられなくて……」

リョウさんの頭の中が真っ白になりました。毎日呼んでいた息子の名前が、妻が未練を残す元カレの名前だったとは。

「俺はずっと元カレの名前を呼ばされていたのか! 親父やお袋にも、その名前で呼ばせていたのかよ!」

激昂するリョウさんに対し、アヤメさんは信じられない言い訳を口にしました。

「でも、やましいことはないの! Aは間違いなくリョウの子だよ! 疑うならDNA鑑定したっていい。本当にこれ以上ないくらいタイプな人だっただけなの。私はただ、『推し活』みたいな気持ちで、アイドルやアニメキャラの名前を付けるのと変わらない感覚だったの」

「推し活」――その言葉に、リョウさんはさらに絶望しました。さらに、義父母もその事実を知りながら、リョウさんが息子の名を呼ぶ姿を黙ってみていたのです。

「これから先、一生この子の名前を呼ぶたびに、妻の元カレの顔がチラつく。そんなの耐えられない」

リョウさんは現在、実家に身を寄せ、離婚に向けた話し合いを進めようとしています。しかし、そこで立ちはだかるのがお金と法律と感情が絡み合った壁でした。

感情的な裏切りと離婚のお金

リョウさんの事例は、感情的には極めて許しがたい「背信行為」といえるのではないでしょうか。しかし、いざ離婚となると、一般的に、「稼いでいる側」が経済的に厳しい立場に置かれるケースが少なくありません。

1.不貞行為がない場合の慰謝料

まず、リョウさんの怒りの根源である「元カレの名前を付けた」という行為。これは夫にとって精神的な苦痛を与えるものですが、一般的に、これだけで高額な慰謝料を勝ち取るのは容易ではないでしょう。法律上の明確な離婚原因(不貞行為やDVなど)があれば慰謝料請求は通りやすいですが、「妻が元カレの名前を付けた」という事実は、不貞があったわけではないため、法律上の不法行為とまでは認められにくい傾向にあります。 妻側が「離婚したくない」と主張した場合、裁判で「婚姻を継続しがたい重大な事由」と認めさせるには、これ単体では証拠として弱い可能性があるのです。

2.財産分与

もし離婚が成立したとしても、リョウさんを待っているのは多額の財産分与です。財産分与は、離婚の原因がどちらにあるかに関わらず、「婚姻期間中に夫婦で築いた資産は原則2分の1ずつわける」という考え方が基本です。

預貯金

解約返戻金のある保険

不動産(自宅等)の現在価値からローンを引いた残益

将来の退職金のみなし額(婚姻期間に準ずる)

リョウさんは年収1100万円の大企業勤務。結婚後に貯蓄が増えていたり、マンションの価値が上がっていたりする場合、その半分をアヤメさんに現金等で渡す必要があると考えられます。「裏切られたのは自分なのに」と感じる場面ですが、実務上、財産分与は夫婦の権利としてドライに計算されるのが一般的です。

3.養育費と「改名」のハードル

さらに、子どもがまだ幼いため、親権は母親が持つ可能性が高いでしょう。そうなると、リョウさんには養育費の支払い義務が生じます。 裁判所の活用する「算定表」などの基準に照らし合わせると、リョウさんのような高年収層は、毎月の支払額も高額になる傾向があります。

そして「名前」の問題です。「息子の名前を変えたい」とリョウさんが願っても、家庭裁判所で「名の変更」が許可されるには「正当な事由」が必要です。一般的に、「名前が奇妙である」「難読である」「永年通称名として使用している」などの理由は認められやすいですが、「親の個人的な感情(由来が気に入らない)」という理由だけで、すでに2年間社会生活を送っている子どもの名前を変更するのは、ハードルが高いとされています。

高い養育費を払い続けながら、元カレと同じ名前を持つ我が子が、元妻のもとで育っていく。リョウさんはそんな現実と向き合わなければならない可能性があります。

リョウさんはいま、「我慢して子どもの傍にいるか」「資産を失ってでも精神的な平穏を取るか」の岐路に立たされています。ただ一ついえるのは、一番の被害者は息子であるAくんであるということ。

「一生、息子の名前を呼ぶたびに嫌な気持ちになる。でも……」

リョウさんの決断はまだ出ていません。

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