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「え?保険に入れない?」お金持ちになった28歳インフルエンサー、3,000万円のスポーツカーを現金一括購入も…納車直前、保険代理店から告げられた“まさかの現実”【FPが解説】

「え?保険に入れない?」お金持ちになった28歳インフルエンサー、3,000万円のスポーツカーを現金一括購入も…納車直前、保険代理店から告げられた“まさかの現実”【FPが解説】

「若者の車離れ」や「所有より共有」といった価値観が浸透している現代。かつてのように、誰もがマイカーを夢見る時代ではなくなったものの、ビジネスで突き抜けた成功を収めた若手層にとって、数千万円クラスの高級車は、いまなお努力の結晶であり、揺るぎないステータスの象徴です。ようやく手に入れた憧れの一台。しかし、せっかく買ったのに本末転倒の事態に陥る可能性があることをご存じでしょうか。本稿では、3,000万円のスポーツカーを購入した28歳経営者の事例とともに、自動車保険加入の注意点について、ファイナンシャルトレーナーFP事務所の森逸行氏が解説します。

憧れの高級スポーツカー購入も、納車前に判明した“想定外”

「ずっと夢だったんです。いつかはこの車に乗るぞってずっと思ってて」

そう語るのは、都内でSNS運用事業を手がける経営者の野中さん(仮名/28歳)。自身もインフルエンサーとして活動する傍ら、SNS関連のコンサル事業が順調に伸び、念願だったスポーツカーの購入を決断しました。選んだのは、車両価格3,000万円の高級スポーツカー。迷いはなく、現金一括での購入でした。

「ここまで頑張ってきた自分へのご褒美です」

納車の日、野中さんはこれまでの努力が報われたような大きな達成感に満たされていました。しかし、その喜びはほんの束の間でした。

2つの保険代理店から引受謝絶…戸惑いを隠せない野中さん

納車を前に、野中さんは「自動車保険」の手続きのため、保険代理店に相談。すると返ってきたのは、意外な回答でした。

「この条件だと、お引き受けが難しい可能性があります」

半信半疑のまま、野中さんは別の保険代理店にも相談しましたが、そこでも「申し訳ありません。当社でもお引き受けできません」と断られてしまいます。

「え、なんで? 自動車保険って誰でも入れるんじゃないんですか?」と、野中さんは戸惑いを隠せません。

高級車購入者が「自動車保険」に入りづらい3つの理由

なぜ野中さんは、2つの保険代理店から加入を断られてしまったのでしょうか。今回事例で大きなポイントとなったのは、車両保険の金額です。自動車保険において、車両価格が2,000万円を超えるような高額車両は、引受審査が厳しくなる傾向があります。理由はシンプルです。

1.事故時の支払額が極めて大きくなるため

たとえば盗難や全損事故が起きた場合、保険金の支払いは数千万円規模になります。保険会社にとっては大きなリスクとなるため、「保険会社が限定される」「条件付きでの引受になる」「そもそも車両保険が付けられない」といったケースが少なくありません。

2.等級や属性が重視されるため

さらに野中さんの場合は、等級の問題も影響していたようです。自動車保険には、事故歴に応じて保険料が変動する「等級」という仕組みがあります。1等級~20等級まで存在し、事故歴が少ないほど等級が高くなり、事故歴が多いほど等級は低くなります。

等級が高いほど保険料は少なく、低いほど保険料が上がる仕組みです。通常、新規契約では「6等級」からスタートします。高級車は盗難や全損リスクが高く、修理費も高額になることから、等級や属性がより重視されます。

野中さんの基本情報を整理すると、下記のとおりでした。

・6等級

・契約実績が浅い

・若年層

・事故歴あり

こうした条件が重なると、保険会社側はより慎重になります。上記の組み合わせは、保険加入の引受が難しくなる典型的なパターンです。

3.保険会社は「コンプライアンスリスク」を重視するため

保険会社の審査では、下記のポイントもチェックされています。

・短期間での複数事故

・保険金請求の頻度

・告知内容の整合性

これらは「コンプライアンスリスク」とも呼ばれ、問題があると判断されると、契約そのものを断られるケースもあります。

野中さんは、その後も引受可能な保険会社を必死に探しましたがなかなかみつからず、車両保険を付けない条件での加入を検討しています。3,000万円の車が十分に補償されない可能性に、「事故を起こしたらどうなるんだろう」と野中さんは不安をぬぐえません。

高級車を“買う前”に確認すべきこと

今回のような事態を防ぐためには、購入前に下記のポイントを確認しておくことが重要です。

・加入できる保険会社の有無

・車両保険の上限や条件

・保険料と補償内容

・等級や契約条件

つまり、「買ってから保険を考える」のではなく、「買う前に保険を確認する」という順番が極めて重要です。

「夢」と「リスク」はセットで考える

野中さんにとって、スポーツカーは長年の夢でしたが、保険に加入できない事態までは予想できておらず、想定外の現実に打ちのめされています。

この事例からわかるのは、「資産は持つことより守ることのほうが難しい」ということです。高額な買い物をする際には、その資産を守る手段まで含めて検討することが大切です。

「え? 保険に入れない?」という事態にならないためにも、事前の確認を怠らないようにしましょう。

森 逸行
ファイナンシャルトレーナーFP事務所
代表
 

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