スーパースターの加入は予想を超えるほど効果テキメンだった。
日本時間10月26日より、いよいよメジャーリーグのワールドシリーズ(WS)が開幕する。今年は大谷翔平と山本由伸が所属するロサンゼルス・ドジャースが27度のWS優勝を誇るニューヨーク・ヤンキースと43年ぶりに激突。東西の名門、そして両リーグ最高勝率を誇る球団同士の直接対決に注目は尽きない。
前日会見に出席した大谷のもとには、日米を含めた大勢のメディアが殺到。米球界を代表するスターの生声を聞き逃さまいと、取材の場所取りは混乱。球場警備員の怒号が飛び交うほど、緊張感は高まっている。
そんななか、MLB公式サイト『MLB.com』のアンソニー・カストロビンス記者は「真にグローバルなWSの中心にオオタニはいる」と銘打った特集記事を配信。大谷のドジャース加入効果を紹介している。
同記者はまず、「オオタニはWSに本当の『ワールド』をもたらした。これまでの同シリーズで経験したことのないほど多くの報道陣と、海外からの視聴者を獲得した」と言及し、日本をはじめ世界中の野球ファンをドジャースに引き寄せたと力説。「昨オフにフリーエージェントとなり、ドジャースと破格的な超メガ契約を結んだオオタニと、チームメイトのヨシノブ・ヤマモトがこの舞台に立つことで、海外からの関心も熱を帯びている」と、日本人プレーヤーの活躍が球団人気に拍車をかけていることに驚きを隠せなかった。
史上空前の大谷効果には首脳陣も破顔一笑のようだ。ドジャースのスタン・カステン球団社長はビジネス面での好影響をこう指摘している。
「我々はグッズの一部を変更し、売店の一部を変更した。以前はなかった(日本語の)日帰りツアーも多数あり、実施しているところだ。また、日本にゆかりのある新しいスポンサーも大幅に増えた」
「しかし、最も効果的な貢献はショウヘイの知名度と、ドジャースというフランチャイズの知名度がうまく結びついたことだ。これは我々にとっても、常日頃から野球の国際化を作ろうと海外に目を向けているMLBにとっても大きな恩恵だ。(大谷効果は)全球団がそれを共有している。誰にとっても非常にポジティブでプラスなことだ」
昨季まで同じロサンゼルスを拠点に置くエンジェルスから常勝軍団のドジャースに移籍したことで、今シーズンは敵地での入場者数増加にも少なからず貢献した大谷。カストロビンス記者は「2024年のレギュラーシーズン中、彼はすでにMLBで最も多く売れたユニホームを持っており、ワールドシリーズでの活躍はオオタニの母国でのスター性を増幅させることだろう」と予測。「オオタニはWSの中心にいる。ドジャースは彼と契約したとき、単なるプレーヤーを獲得したのではなく、ブランドを獲得したのだ」と論じ、昨オフに結んだプロスポーツ史上最高額となる10年総額1015億円(当時)の価値を大谷は十分に発揮していると伝えている。
構成●THE DIGEST編集部
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