「バージンオリーブオイル」の種類と特徴
オリーブオイルは、大きく分けて3種類あるそう。ひとつは、「バージンオリーブオイル」で、もうひとつは「オリーブオイル」、3つ目は「精製オリーブオイル」。名前がほとんど一緒ですが、それぞれ異なる特徴をもっているのです。
まずは、「バージンオリーブオイル」の特徴から見ていきましょう。
「バージンオリーブオイル」は、オリーブの実をしぼっただけのオイルのことで、さらに4種類に分けられます。
【バージンオリーブオイルの種類】
(1)エクストラバージンオリーブオイル
オリーブの実をしぼったうちの一番しぼりオイルで、フルーティーな味わいが特徴。風味や香りが強く、サラダやマリネ、ドレッシングなど、火を通さず生のまま使用することに適しているそう。酸度は0.8以下。
(2)ファインバージンオイル
エクストラバージンオリーブオイルと大きな差はありませんが、酸度がやや高めで2.0以下のもののこと。
(3)オーディナリーバージンオイル
エクストラバージンオリーブオイルやファインバージンオイルに比べ、若干苦みや辛みが感じられるオイル。酸度は3.3以下。
(4)ランパンテバージンオリーブオイル
バージンオリーブオイルの中ではもっとも低品質なオイルで、食用には向いていないとのこと。精製してブレンドすることが多いそうです。酸度は3.3以上。

「オリーブオイル」の種類と特徴
続いては、「オリーブオイル」。精製したオリーブオイルとバージンオリーブオイルをブレンドしたものです。一般的に販売されているものの多くは、この「オリーブオイル」で、こちらもさらに2種類に分けられます。
【オリーブオイルの種類】
(1)ピュアオリーブオイル
「オリーブオイル」と記載されているもののほとんどは、この「ピュアオリーブオイル」です。酸度は1.0以下。先述の「バージンオリーブオイル」に比べ、風味や香りが少なめなので、サラダ油のような使い方で火を通す調理法に向いていると言われています。
(2)オリーブポマースオイル
「ピュアオリーブオイル」とほとんど変わりはありませんが、精製オリーブオイルではなく、精製オリーブポマースオイルを混ぜるという点が異なります。酸度は1.0以下。
「精製オリーブオイル」の種類と特徴
最後は、「精製オリーブオイル」。こちらは、普段の生活ではあまりなじみのないオイルで、そのまま使うことはほとんどありません。化学的に作り出すオリーブオイルのことを言います。
【精製オリーブオイル】
(1)精製オリーブオイル
「ランパンテバージンオリーブオイル」を精製して作り出したオイル。香りや色を化学的に整え、酸度0.3以下にしたもの。
(2)精製オリーブポマースオイル
「精製オリーブオイル」を作るときに出た「ランパンテバージンオリーブオイル」の絞りカスと有機溶剤を使って抽出したオイル。酸度は0.3以下。
名前や特徴が似ているものが多く、わかりづらいかもしれませんが、最終的に上記8種類に分けることができるんです。
そのなかで、日本で広く出回っているのは、「エクストラバージンオリーブオイル」と「ピュアオリーブオイル」、「オリーブポマースオイル」の3つ。こうしてそれぞれの製法や特徴を見ていくと、なぜ「エクストラバージンがいい!」と言われるのかがよくわかりますね。
普段使うものだけど、意外とよく知らないことはたくさんあるはず。まずは、「興味をもつこと」が大切なのかもしれません。
(文・三軒茶屋すみ子/考務店)